ー談話ーラスタ・ラヴへようこそ【Ⅱ】~8

ーラスタ・ラヴ(8/10/夜)ー

悠「八つ橋と日本酒って……合うな」

ともき「率直に感想言うと合わない」

悠「そーか?」

拳二「あんこで酒が飲める奴は本物の酒呑みだ。俺ぁも酒は飲むが甘ぇのをつまみに飲むことは絶対にねぇぞ」

悠「おれだってチョコとブランデーを一緒に食ったりはしねーし」

ともき「まだ、そっちのが理解できるんだけど」

碧「確かに、ウィスキーボンボンとかもな」

拳二「そもそもお前はチョコレートが食えないだけだろ。」

悠「うるへー。って、触んなッ!」

ベチッ!
拳二「痛っ……なんだよ。そんだけあるなら一枚くらい食わせろよ」

悠「この八つ橋は一枚たりともやらん」

拳二「いつからそんな卑しいヤツになったんだ。そんな育て方した覚えはねぇぞ」

悠「お前に育てられた覚えなんかない!」

ともき「その土産、がりゅーのなんですよ」

拳二「……あぁー、へぇー、ほぉー、そいつはぁなるほどなぁ。」

悠「妙な誤解をしてるならその似合わない高そうな時計を叩き割るぞ。」

拳二「あぁん?ロレックスだぞ」

悠「お前……手首太すぎてギリギリじゃないかそれ」

拳二「そーなんだよ。指輪なんて特注じゃねーとはいらねーぜ。かっかっか」

ともき「手でかいすよね……」

悠「肩幅と拳のでかさなら金剛よりデカイかも知れんしな」

拳二「お前らがヒョロいんだよ」

悠「あー?っか、お前が指輪なんて一生はめることないだろ」

拳二「あぁー?どういう意味だ?」

悠「わかんないか?」

拳二「あぁ、はめたら抜けなくなるってことか?」

悠「ちげーよ。結婚できないから指輪なんて必要ないって意味だ」

拳二「……ああ!なるほどな、かっかっかっ!って、ぶん殴るぞゴラァッ!!」

悠「暑苦しいから叫ぶな」

拳二「叫ばしてんのはお前だろっ!」

悠「そうかな?」

ともき「そうだろう」

悠「えー、どうだろう、なんでだろう、こうだろう」

ともき「やかましいわ!」

拳二「一個もらったぞ。」

悠「てめっ!!」

ともき「いいじゃないか、一個くらい」

拳二「あー、甘酸っぺぇな」

悠「は?なんで酸味が出てくる。普通の粒あんだぞ」

拳二「恋の味ってやつだ。かっかっか」

悠「うん、気持ち悪い。気持ち悪い。」

拳二「二回言ってんじゃねーよ」

悠「大事なことだからな」

拳二「にしても甲斐甲斐しいなぁ。お前が羨ましいぜ」

悠「何だろう……腹の底からどす黒いのが沸き上がってくる」

ともき「なんでお前から湧きあがってくるんだよ」

悠「コイツを殴れと轟叫ぶ!」

ともき「だから、誰が叫んでるんだよ!」

悠「誰かがだっ!」

ともき「会話になってねぇ!!」

拳二「餡子と酒で悪酔いしたんじゃねーか?」

悠「そんな組み合わせで酔えるなら安上がりで済むよ」

拳二「確かにそうだなぁ。かっかっか」

ともき「糖の摂取量が恐ろしいことになりそうだけとな…。」
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