ー談話ーラスタ・ラヴへようこそ【Ⅱ】~8

ーラスタ・ラヴ(8/1/夜)ー

氷室「暑いですねぇ」

崇「まったくだな」

悠「暑さが全然顔に出ていないように見えるけど?」

氷室「そんなことありませんよ。汗も出ていますし」

悠「ヤダイケメン!じゃねーよ!」

崇「お前はひとりでなにを騒いでる」

悠「べっっつに」

氷室「ふふっ、しかしこう暑いと着るものにも気を配らないといけないですよね」

悠「え、なにそれおれに対する嫌味?」

氷室「……はて、すみません。どこがお気に触ったのか説明していただけますか?」

悠「……」

崇「お前はもう少し着る物に気を使え」

悠「日替わりで違う甚平きてんだろ。昨日は般若、今日はガシャドクロ」

氷室「そういう柄の甚平……というか、服をどこで購入されているんですか?」

悠「三丸一。」

氷室「なるほど」

悠「氷室さんは?」

氷室「ユニクロが多いですよ」

悠「まさかのユニクロ」

氷室「安くて丈夫でいいですよ。」

悠「ネクタイは?」

氷室「今日のはバーバリーです」

悠「ブランド物じゃねーか!!」

氷室「ですけど、一本3000くらいですよ」

悠「それでも中々だよな」

崇「安いだろ」

悠「あーあー、こっちはフルブランド装備だったわ」

崇「服より氷室の場合は眼鏡の方が高いだろ」

氷室「コレはフレームが5万、レンズが10万です」

悠「桁が間違ってっぞ」

氷室「悠さん、本当にいいものは値段も張るものですよ」

悠「言いくるめられんぞ!!」

崇「お前は金に興味ない癖にそういうのには敏感だな」

悠「貧乏人にはそういうのに超反応しちゃうんだよ……誰が貧乏人だ!!」

氷室「なにもいっていませんけど」

悠「脊髄反射だから気にしないで」

崇「病気だろ」

悠「職業病のほうな」

氷室「お笑い芸人になる予定ですか?」

悠「やってけるかなー」

崇「一発芸人枠狙いならな」

悠「お笑い芸人から始まってドラマに出たりとか司会とかしたい~」

氷室「なにげにマルチタレント発言ですね」

崇「ふっ」

悠「鼻で笑われたよ」

崇「お前には無理だ」

悠「しかも完全否定か!」

氷室「まぁまぁ、崇はただなんとなくで否定なんてしませんよ。理由(わけ)を聞いてみましょう」

悠「理由はなんですか」

崇「お前は華やかな表舞台じゃなく、池袋の裏舞台で地べたを走りまわってるタイプだからな」

悠「どうせおれは地域密着型の底辺探偵ですよ!」

崇「探偵の自覚が出てきたなら結構じゃないか」

氷室「さすがトラブルシューター」

悠「なんだろう自分で墓穴掘った気分だ」

後楽「それ、墓穴っていうんだぜ。兄ちゃん」

悠「てめぇ何時から居やがった……」

後楽「ふふん、兄ちゃんが来る前から飲んでたぜ。もちろん兄ちゃんの金でな!!」

悠「本気でぶちころがすぞ」
12/100ページ
スキ