ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】2

ーラスタ・ラヴー

美喜「ふぅ…大分ホコリ被ってるわね。」

澪「コホコホ…かぶり過ぎですよ。てゆーかこんな物揃えてどうするんです。」

美喜「うーん……趣味かな。」

澪「趣味って…。けど、ルーレットに、ブラックジャック台、バカラ台…普通にカジノできますよこれ。」

美喜「丁半博打にチンチロの一式もあるわよ」

悠「花札に将棋、お馴染みの麻雀から果てはチェスにリバーシ…ここは何かのプレイスポットか?」

美喜「どっからわいたのよペドフィリア!」

悠「誰がペドフィリアの全身ち◯こで口を聞くだけで妊娠させられるだ!」

澪「いや、そこまで酷いことは言ってないから。」

美喜「それで、なにしてるのよ」

悠「いや、一杯やりにきたら。臨時休業の看板が出てたから入ってみた。」

澪「臨時休業の意味わかってるか?不法侵入だし。」

悠「冷たいこと言うなよ。俺と澪の仲だろ。」

澪「いや、それと、不法侵入は違うから。」

悠「こんだけの物引っ張り出してなにするんだ?」

澪「無視かよ…」

美喜「うちの副業にしようと思うの」

悠「副業?」

美喜「カジノ。」

悠「おいおい…」

美喜「もちろん。チップは購入制でレートも限定するわよ。」

悠「それでも違法だけどな。」

美喜「下手な裏賭博よりは十二分に優しいわよ。」

悠「……俺が言うことじゃないけど、拳二みたいなのが出入りする店なんだからあんまりヤバ気なことするなよ。」

美喜「別にガキからむしろうって訳じゃないし。なに、心配してくれてるわけ?」

悠「んなもん、当たり前だろ。」

美喜「ふーん…そっ。」

澪「ははっ。」

悠「んだよ。」

美喜「別に、それよりなんかやってく?どうせ暇なんでしょ。」

悠「人を暇人扱いかよ。」

澪「忙しいのか。」

悠「いや、全然。」

澪「……」

美喜「それで何かするの?」

悠「そうだな。久々にチンチロでもやってみるか。」

澪「チンチロ…って、なんだ?」

悠「簡単に言えばサイコロの目をあてるゲームだ。」

美喜「茶碗とサイコロが三つあればできるしね。」

悠「チンチロは親と子の勝負って形の進行で、親番は自分以外の奴と勝負するって感じだな。」

澪「複雑じゃないか?」

美喜「実際にやればサイコロを振るだけの簡単なゲームよ。」

悠「百聞は一見、とりあえず試しにやってみよう。」

美喜「そうね。じゃあ私が親やるわね。」

悠「まてまて、お前が親じゃ勝負にならないだろ。」

美喜「そう?」

悠「じゃあ、振ってみろ。」

美喜「えい」

カランコロン…

①①①

悠「……」

澪「どした?」

美喜「ピンゾロ」

悠「本勝負なら掛け点の五倍受けとる役だ」

美喜「そういえば…私、チンチロでピンゾロかアラシ(三倍役)しか出したこと無かったかも」

悠「お前とは絶対に賭けてはやらねぇ。」
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