ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】2

ーラスタ・ラヴー

紅「ケーキ屋?いや、心当たり無いな。」

美喜「そう…」

紅「けど、いきなりなんだ?」

澪「この前、虎狗琥さんが来てケーキをくれたんだけどかなり美味かったんだ。」

紅「ふんふん」

美喜「崇は悠に貰ったって言ってたから、しょっちゅう悠とウロウロしてる紅ならお店知ってるかと思ったのよ。」

紅「それなら悠、本人に聞いたらいいじゃん。」

美喜「なんか癪じゃない。」

紅「意地っ張りだな。悠がよく言うつんでれって奴か?」

美喜「デレの無いバージョンだけどね。」

澪「それじゃただの冷たい人ですよ…」

亮「ちわっす。」

悠「おーす。」

紅「お、噂をすればなんとやらだ。」

悠「ぁん?俺が素敵でカッコいいって?」

美喜「アンタ、ハッパでも決めてんの?」

悠「どーゆ意味だコラ。」

紅「まぁまぁ、それより悠、美味いケーキ屋って知らないか?」

悠「知ってる。」

澪「即答だな。」

美喜「……」

紅「やっぱ悠だな。教えてくれないか。」

悠「断る。」

澪「またまた即答…」

美喜「なんでよ。たかがケーキ屋くらい教えなさいよ。」

悠「嫌だね。あの店は俺の行き付けの一つなんだそう簡単には教えない。」

亮「あの店って…夏休みに連れてってくれた場所か?」

悠「ああ。」

亮「あー…あの店は最高だったなぁ。なんだっけあれ、焼き菓子の…」

悠「グラス・エ・ソルベ(アイスクリームとシャーベット)焼き菓子の盛り合わせ。」

亮「そうそれ!フランス料理みたいなやつ。」

紅「なんだそれ。すげぇ美味そう。」

悠「野生のこけもものソルベ(シャーベット)、卵と生クリーム…それに、ヴァニラビーンズを使った、グラス・ア・ラ・ヴアニーユ(ヴァニラのアイスクリーム)焼き菓子はクレーム・ダマンド(アーモンドクリーム)入りのパイでピティビエ」

澪「本格的だな…」

悠「あの店は本格だぞ。なにしろほとんど全部アンティークの食器だしな。」

亮「え゛、マジで?」

悠「なんだ、気づいてなかったのか。水の入ったシェリーグラスだけでも五万はする物だったぞ。」

亮「さ、先にいっとけよ。」

悠「おもしろい店だろ。あそこアフタヌーンティーセットもあるんだぞ。また行くか?」

亮「行くいく!あそこのスコーンまた食いたい。」

悠「オーケイ。」

美喜「……」

悠「あんだよ。」

美喜「いや、アンタってさ隠れた名店とかいっぱい知ってそうね。」

悠「まぁな。数えで…10以上はあるかな。」

美喜「それだけ知ってて女の子と一緒にいった回数は?」

悠「ねぇよ。教えたくないから。」

澪「……根本的に間違えてるな。」
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