ー談話ーラスタ・ラヴへようこそ【Ⅱ】~6

ーラスタ・ラヴ(4/2/夜)ー

悠「今日は雨だな」

ともき「そうだな」

悠「春雨にカエルぴょこぴょこ車の轢かれてヒキガエル」

ともき「なにをいっとるんだお前は」

悠「ケロケーロケーロケロケロッ」

ともき「酔ってんのか」

悠「酔ってねぇーょ。酔っちゃいぇーよ」

ともき「なんで、今さらへべれけた」

悠「そういう年頃だ」

ともき「病院いっとけ」

悠「最近血圧が高くてなぁ」

ともき「ああ、もうそれ死ぬよ。うん」

悠「相手にするのがめんどくさくなったからって酷くない?」

ともき「もうヤバいから血液二リットルくらい抜いとけ」

悠「それこそ死んでまうがな」

ともき「お前なら五リットルはいけるって」

悠「干からびてまうわい」

千夜「よう」

悠「ちぇき」

ともき「よっす」

千夜「お前知ってるか」

悠「知らない」

千夜「……」

悠「睨まないで何の話?」

千夜「吸血鬼騒ぎ」

ともき「吸血鬼騒ぎ?」

悠「池袋で今一番メッカな都市伝説だ。夜な夜な吸血鬼が女を襲って血を吸っていく。しかもだ……物取りでもレイプ犯でもなく、本当に血液を奪っていくだけの犯行らしい。今のところ三人が路上、ひとりが自宅で吸血鬼に襲われたと証言した。もちろん錯乱していった事かもしれないが……本当に居るのかも知れないって感じだ」

千夜「知ってるなら、知ってるって言えよお前……」

悠「ちょっと耳にしただけだよ」

ともき「春の吸血鬼……なんか間が抜けてるな」

悠「けど、実際流血事件なワケだ。」

千夜「吸血鬼がいるってか?」

悠「あー……居るんじゃないかな。幽霊とか化け狸とか狐とか猫とか悪魔とかも居るんだし」

ともき「けっこう笑えないな」

千夜「っていうか、かんでんのか?」

悠「びみょー、別に依頼あった訳でもないし。気がついたら耳のなかに話しが飛び込んでたってだけ」

ともき「ただ飛び込んで来たってだけにしては詳しいな」

悠「勝手にべらべら聞かせてくる奴がいるんだよ」

千夜「誰だよソイツ」

悠「コイツだよ」

社「ごほっ…か、勝手にって……悠君も聞いてきたじゃないか」

ともき「社さん……まさか調べてるとか?」

社「いや、噂になってるからさ……もしかして悠君が調査してるかなーって」

千夜「犯人の目星は着いたのか?」

悠「いや、半分くらいは推理出来てたんだが……四人目の被害者のせいで訳が分からんことになった。もしかしたら本当に吸血鬼がいるのかもとか思っちゃってる」

ともき「おいおい」

悠「ま、誰かに頼まれたわけでもなし様子見だ」
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