ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】2

ーラスタ・ラヴー

美喜「スリーミラーズお待たせしました。」

スリーミラーズ
38度辛口シェーク

ブランデー40ml
ラム(ホワイト)20ml
グレナデンシロップ1tsp
レモンジュース1dash

材料をシェークして、カクテルグラスに注ぐ。

澪「香り豊かなブランデーとホワイトラムをミックスして、わずかな色づけとレモンのフレーバーを加えたアルコール度数高めの辛口カクテルです。ごゆっくり」

悠「うまっ」

紅「悠、顔腫れてるがどった?」

悠「別に八極使いの女にぶん殴られただけだ。」

紅「花王か。」

戌塚「なーなー、ちょっと聞いてほしいぞと」

千夜「断る。」

紅「どった?」

千夜「……」

戌塚「この前コンビニにいってさ、夏だし冷やし中華とカップサラダを買ったんだぞと」

千夜「似合わないもん食ってんな。お前。」

戌塚「そしたらさぁ、レジの店員が温めますか?とか聞いてきたんだぞと」

悠「なるほど、サラダは温野菜に冷やし中華はやけにスープが少ない酢が噎せるラーメンに早変わりだな。」

紅「うだるような暑い中食いたくないコラボだな。」

千夜「んな、カス店員怒鳴ってやりゃあいいだろ。」

悠「まてまて、もしかしたら店員にとって「臆病な自分を克服するためにバイトを始めた、その初日」かもしれないだろ」

千夜「意味がわからねぇ」

戌塚「なるほど、不馴れでドジをするのも当たり前だぞと」

千夜「お前ら頭は大丈夫か?」

紅「まぁまぁ、千夜ちゃん。おもしろそうだからもう少し聞いてようぜ。」

戌塚「じゃあアニキ、こーゆー場合はなんて言えば正解なんだぞと」

悠「決まってるだろ。ドジっ子は優しく見守る。コンビニは24時間民衆環視となる状況。そんな場所で店員を怯えさせるような口調で俺は客だから偉いって空気を出す奴はまるでナンセンスだ。」

千夜「なぁ、俺はバカにされてんのか?」

紅「まぁまぁ。もう少し、もう少しな。」

悠「冷たくてナンボの冷やし中華を温めますか?と問われたら…「いや、冷たくしてくれ。その方が俺は燃えるから。」ってな。」

千夜「やっぱり脳ミソ沸いてるぞコイツ。」

悠「きっと相手はすぐに品物を確認し直して自分のドジに気づいて顔を赤くする。そこですかさず店員を押し倒して、頬を優しく触りながら「いま真っ赤なトマトみたいになってる君も冷やし中華の具かな?じゃあ一緒にお持ち帰りするから」で完璧だ!」

戌塚「さ、さすがだぞと!」

美喜「すぐにでも真っ赤なランプを点滅させたパトカーが現れてアンタを留置所にお持ち帰りよ。」

紅「あっははは!ははは!や、ヤベ。つぼ、ツボにはいったあっははは!」

千夜「アホが…」
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