ー談話ーラスタ・ラヴへようこそ【Ⅱ】~6

ーラスタ・ラヴ(1/31/夜)ー

悠「一月もラストだな」

ともき「そうだな」

悠「針供養の準備しないと」

ともき「まだそれいってるのか」

夢「ハリクヨウって何?」

悠「折れ、曲がり、錆びなど、使えなくなった縫い針を供養し、近くの神社に納める行事だ。家に帰れ」

夢「……楽しいのそれ」

悠「楽しい楽しくないじゃなく針を供養する行事だ。いいから帰れっての」

夢「いわれてるよ」

ともき「あ、俺?」

悠「お前じゃい小娘!」

夢「小娘じゃないしっ!!」

紅「うーす。」

悠「おい、紅、この小娘を帰らせろよ」

紅「知らんよ。そいつの保護者じゃないし」

悠「だからってお前らの保護観察下だろ」

ともき「犯罪者みたいだな」

夢「色々ムカつくんですけどー」

悠「その喋り方がムカつくんですけどー」

ともき「中学生相手になに挑発してんだよ」

悠「いや、コイツ危ない目にあってるのに反省の「は」の字も無いんだぞ?」

夢「じゃあ、悠がいっしょして助けてくれたらいいじゃん」

悠「ああ、殴りたい。本気のグーで殴りたい!!」

紅「やればいんじゃね?」

ともき「サラッと怖いんだよ紅は……。」

紅「いや、俺差別しない主義だし」

夢「差別しないのと女の子に手あげるのは違うでしょ。バカじゃないの」

紅「影の子猫ちゃんのは可愛げがあるけど、コイツのはねぇな。」

悠「カゲコは典型的なツンだからな」

夢「なんかムカつく」

悠「いいから、家に帰れってお前どうせまた漫喫で寝泊まりしてんだろ」

夢「稼ぎが良いからホテルだし」

悠「エンコーか?」

夢「悠でも叩くよ?」

ともき「今のは悠が悪いな」

紅「だな」

悠「なんだよぅ!っと、タイム。」

ともき「トイレか?」

悠「いや、電話だ」

紅「……悠が……電話にでてるだと」

ともき「いや、それより……携帯を携帯してる!?」

悠「お前ら色々失礼だな……。っと、福ちゃんか……ちょっと、帰るわ」

ともき「え、あ、お疲れ」

夢「えー、帰るの?てゆーか、携帯持ってんならちゃとメール返信してよ」

悠「お前も夜遊びばっかしてないで帰れよ。それと、あと、お前のメールは解読不能だ」

紅「女かな」

ともき「いや、ちゃんとしてるから男だな」

紅「よく分かるな」

ともき「悠は男をちゃん呼びする時、若干「ん」があがるんだ。女の時は下がる」

紅「うーん、よく分かんないけど、男相手の方がちゃんとしてるってオカシイよなぁ」

ともき「まぁ……今に始まったことじゃないし」

夢「もー……なんで私ほっといていくかなー」

紅「別にお前は待たれてないし」

夢「呪うぞ」

ともき「できるのか?!」

夢「できるわけないじゃん」

ともき「……」

紅「簀巻きにして路地裏に捨ててくるか?」

ともき「生々しすぎるって」
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