ー談話ーラスタ・ラヴへようこそ【Ⅱ】~5

ー池袋:西口公園(1/11/昼)ー

窈「昼間からぶらぶらしてていいの?」

悠「そっちこそ何で池袋にきてぶらぶらしてるんだよ。ロリコンがバレたか、事務所の子に手を出して首になったのか」

窈「あはは。表でロリコンっていったら絞めあげるぞ……。」

悠「お前、ちょつうしに乗ってきてるよな…。」

窈「人間誰だって琴線に触れる部分はあるだろ?」

悠「だな。っで、実際何してんの?」

窈「スカウト」

悠「あー?」

窈「スカウトだよ。こうやってたまに色んな場所を歩いてアイドルの原石がいないか探すのさ」

悠「ふーん、キャッチか」

窈「悪質な勧誘と一緒にしないでくれるかな。」

悠「違うのか?」

窈「ねぇ、なんか怒ってる?」

悠「いや、ただ意地悪したい気分だっただけだ。」

窈「……」

悠「それにしてもこーゆーのも仕事のうちなのか?」

窈「仕事だけど仕事じゃないよ。今日は休みだけど自主的にこうしてる訳だし。悠君で言う所の自分からトラブルに巻き込まれていってるだね」

悠「失礼なこというな。おれは好き好んでトラブルに関わってる訳じゃない」

窈「そうは思えないけど」

悠「まだまだおれにはなれないってことさ」

窈「五年でも十年でも待っててくれるんだから気長に頑張るさ」

悠「ふん」

窈「悠はマネージメントとか興味ない?」

悠「無し」

窈「早いよ…。」

悠「前に一度地下アイドルのボディガード的なことをやったけど、おれには無理。」

窈「興味深い話だね。トラブル?」

悠「ゴミみたいなな」

窈「内容はさておき、そういう事に経験あるなら素質あるんじゃない?」

悠「おれは細かくないし、自分のスケジュールも管理できないのに他人のスケジュール何かもってのほかだろ」

窈「そういわれるとそうだけど意外だな」

悠「あー?」

窈「女の子と関わる仕事ならとびつくと思ったのに。」

悠「アンタ自分でいってたじゃん。「事務所の子に手を出したら自分もその子も終わる」つて、おれは近くに居て絶対手の届かない相手より、遠くに居ても万が一の可能性がある相手が良いのさ」

窈「なるほどね」

悠「でなきゃ、行方不明の男に何年も片思いで居られるかよ……。」

窈「何か言った?」

悠「腹減ったっていった。」

窈「少し早い気もするけど何か食べに行こうか」

寿「それでしたら私がごちそうさせていただきますよ」

悠「っ……」

窈「……誰?」

悠「近藤さん……なんでぇ?」

寿「お久しぶりでございます。少し、ぼっちゃんとお話ししたいことがございまして、うかがわせていただきました。」

悠「どうやっておれの場所を……」

寿「最近の携帯電話はGPSですぐに居場所が特定できますから」

悠「くっそ……これだからたまに携帯持ってるとロクな目に合わない」

窈「普段携帯持ち歩いてないの?」

寿「坊ちゃんは、知る人ぞ知る。「携帯不携帯」の特性をお持ちですから」
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