ー談話ーラスタ・ラヴへようこそ【Ⅱ】~5

ー焼き肉屋:鉄(12/31/夕)ー

金剛「本当に喰ってかないのか?」

悠「ああ、あいさつ回りしてるだけなんだ。それにしても大繁盛だな」

金剛「肉は安定してるからな……っと、言いたいがトントンだな。」

悠「やっぱり不況なのか」

金剛「どこも同じさ。客の入りが良いようで平均したらやっぱり右肩下がりだ。」

悠「そっかぁ」

金剛「つまんない話ししちまったな」

悠「いいや、今のうちに吐き出して良い年迎えようぜ」

金剛「お前は本当にガキっぽくないな」

悠「ガキじゃないからな。」

金剛「はっはっは、そーだな。そうだ、ガキといえば……あの子は?」

金剛母「アイス美味しいかい?」

白巳「おいしいよ♪ありがとうございます」

悠「柏からなんか聞いてるか?」

金剛「全然、休み中の食事と鍛錬メニューとたっぷりの問題集を置いてっただけだな」

悠「頑張れ」

金剛「……まぁ、それは置いといて、あの子は?」

悠「AAAのもと候補生らしい。」

金剛「じゃあ、なんか特異体質か」

悠「なんで分かった?」

金剛「無痛症、帯電体質、不可認視症……そういう奴らでわざわざ構成してるんだろ。なんでかしらねぇけど」

悠「そういう類を病気や厄介者としてじゃなく自分の手駒として育ててるんだろ。」

金剛「なんで?」

悠「厄介じゃなく個性や特技に昇華させればどうなる」

金剛「ん?」

悠「そういう厄介を何かの特技に昇華させれたらどこかで役に立つ……極論でいえば差別が無くなる。」

金剛「お、おぉ!それって凄いことなんじゃないか?」

悠「かもな……。けど、おれは気が乗らない話しだ。」

金剛「なんでだ?」

悠「聞いてばっかりだな……」

金剛「うっ……それ、柏にもよくいわれるよ」

悠「イラっ……おれは柏と違って優しいから何でも教えてやるけどな!!そういうふうに何でもラベルをつけて対処するのが解決策じゃないだろ。人間は無菌じゃ生きられない。特異体質をメインに考え出したら本人の気持ちとかが後回しだ。そういうのは……おれは違うと思う。っても、全部きれいごとだけどな」

金剛「お前もいろいろ考えてるんだな」

悠「考えても何も行動しない人間だけどな。」

白巳「もしもし?はい?……悠」

悠「ん?どした?」

白巳「でんわ」

悠「あー?って、お前いつの間に人の携帯とったんだ……っか、出るなよ」

白巳「電話は出るもの。おおばちよこさん」

悠「千世子から?……もしもし?」

千世子『あ、あんちん今だいじょーぶなのだ?』

悠「平気だけどなんだ」

千世子『あんちんにお客さんが来てるから學校に来てほしいのだ』

悠「客?……わかった今からいく。少し待ってろ」

金剛「用事か?」

悠「みたいだ。白巳いくぞ。お礼いえ」

白巳「ごちそうさまでした」

金剛母「はいはい、またいらっしゃいね。」

悠「はい是非。それじゃ金剛また来年な」

金剛「おう」
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