ー談話ーラスタ・ラヴへようこそ【Ⅱ】~5

ー小鳥遊邸:広間(12/28/朝)ー

悠「……」

白巳「すぅ……くぅ……」

真桜「帰って来たと思ったら朝帰りで幼女ツレとはなんだお前……」

悠「色々あったんだよ無……っか、今語尾無くて凄く怖かったぞ」

真桜「……なの」

悠「間長っ」

駒裡「コーヒーでよかったですか?」

崇「あぁ、ちょうど飲みたかった。」

駒裡「そちらの人は……?」

本郷「ふっ」

駒裡「え、えーと……」

崇「渡しておいたら勝手に飲む」

駒裡「あ、じゃあどうぞ。」

本郷「ふっ……」

白巳「すぴー…んふふんー……」

真桜「チッ」

悠「舌打ちしない……寝てるだけだろ」

真桜「膝枕でな……なの」

悠「怖いっーの……」

楓子「はて……この子どこかで見たことあるような……やよ」

悠「柏の所に居たからだろ。」

楓子「あぁ、という事はAAAの候補生ですかやよ?カゲコさんいかがですやよ?」

影子「あたいの同期生じゃないから知らない。……カゲコいうなっ!!」

楓子「しかし、この子から……気のせいか血の匂いがしますやよ」

悠「好血症なんだ。ちなみに学校にはいってない。ホームスクールだ」

楓子「なんですかそれはやよ」

真桜「ホームスクールは超簡単に言えば学校に行かず家で勉強する事なの。アメリカで法的に認められたのは、1925年。全米の全ての州で、このシステムは認められてるなの。」

崇「ほう。」

真桜「もちろん、授業の計画についても、両親が教育委員会に提出する必要があるし、その計画については、一日の授業時間数の最低限度……1日1時間などの授業時間では駄目と決められてるなの」

崇「勉強はともかく体育や音楽なんかは?」

駒裡「えと、アメリカでは、日本と違って週に何時間・年間何時間、体育や音楽をやらなければならない、という法的な決まりがありません。公立学校に通っていても、学校によって、これらの授業をどの程度やるかはまちまちなんです。ですから、例えば両親が町のプールに連れて行く、スケートリンクに連れて行く、スキーに連れて行くなどで消化されるんです。いくつかの州では、こうした授業を受けるためにパートタイムで地域の学校に通うことが認められていることもあります。チームゲームなどはこうした機会が無いとなかなかできませんから。」

崇「なるほど……だが、それはアメリカの話しだろ」

悠「柏の超法規的処置で無理矢理適応させてるんだろ。」

崇「あの男がか?」

悠「自分の必要な物なら金も時間も手間も惜しまないやつだ。でも、この子はその必要性が薄かったんだろうな……」

白巳「くぴー……すぴー」

影子「……」

悠「でだ……暫くこの子はうちで預かる事になった。」

真桜「待て」

悠「頼むよ……」

真桜「違う、イエス、ノーじゃなくLDなのかなの」

崇「LD?」

駒裡「ラーニング・ディスアビリティ……知的には遅滞が見られないのに、特定あるいはすべての科目で学習障害が現れることです」

悠「……半々だ。かもしれない程度」

駒裡「だったとして療育していく気なのかなの」

崇「また、不明な単語がでたな…療育?」

駒裡「あ、えと……その、障害をもつ人に対する治療教育です」

悠「面倒はかけない……とは言い切れないが少しの間まず、様子を見てくれ。頼む」

真桜「ふぅ……仕方ないななの」

悠「すまんな」

白巳「はに!?」

悠「起きたか」

白巳「……んーちゅ」

悠「んっ?!」

駒裡「わっ///」

影子「なっ……」

崇「ディープだな」

楓子「アレが噂に聞くディープですかやよ」

真桜「前……言撤回……殺すなの」
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