ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】2

-ラスタ・ラヴー

悠「あー…ダル。悪いミネラルウォーターもらえるか。」

美喜「スピリッツジョッキではいりまーす」

悠「言ってねぇよ。こんがり小麦色ガール。」

美喜「冗談よ。はい、ミネラルウォーター。けど、どしたの悠が飲まないなんて……死ぬの?」

悠「おま…俺を何だと思ってる。」

美喜「アルち…」

悠「もういい喋るな。ところで澪は?」

美喜「お盆休み。私も明日から休むわ。」

悠「店は?」

美喜「売り上げあげてくれるなら貸してあげるわよ。マージンは出さないけど」

悠「ただ働きかよ。」

美喜「暇だからいいでしょ。てゆーか暇だから来てんでしょ。」

悠「そう言われると否定は出来ない……が、ただ働きするほど暇じゃない。」

六花「ちわー。」

悠「お、暇人二号が来た。」

六花「だれが愛人だー!」

悠「言ってねぇよ。」

美喜「いらっしゃい。なに飲む?」

六花「牛乳ー」

美喜「はいはい。」

悠「っで、お前も暇なのか?」

六花「まぁ、正直いえば暇だねー」

悠「店は?」

六花「お盆休み。」

悠「歌は?」

六花「こう暑いとねー。歌ってる内に汗でズブズブになるかねー夏期休暇。」

悠「それでやることも無いからここに来たと。」

六花「ここなら、誰がいると思ったんだけどねー……ハズレだった。」

悠「おーぃ、俺がいますよね?」

六花「悠くんも暇なんでしょ」

悠「勿論。」

六花「ほら、ハズレじゃん」

悠「ハズレ、ハズレ言うな。三人集まれば文殊の知恵って言葉を知らんのか。」

六花「もんじゃ?」

悠「もんじゅだ!バカ。」

六花「なに、文殊って?」

美喜「「文殊」は知恵をつかさどる菩薩のことよ。」

悠「一人ではいい知恵が浮かばなくても、三人集まって相談すれば、何か妙案も浮かぶだろうって例えだ。」

六花「……?」

悠「だ~か~ら、愚かな者でも何人か集まって相談すれば、文殊の賢さにあやかれること、つまり暇な俺らが揃って知恵を出せばなにか良い暇潰しが見つかるだろって言いたいんだよ。……わかったか?」

六花「ん~……とにかく、暇だから暇潰しを考えようって事だねー。」

悠「そうだけど……お前文殊の知恵の意味は解ったのか?」

六花「全然。」

悠「……」

美喜「ふふ、リッカはかわいいわね。」

悠「バカの間違いだろ」

美喜「変に知恵が回る娘よりおバカな娘の方がかわいいでしょ」

悠「梔姉さんみたいなこと言うなぁ…」

六花「っていうか…あたしはバカで確定なの?」

悠「自分的にはどうおもってる」

六花「う……バカです」

悠「素直でよろしい。けど、安心しろ俺もバカだからな。」

六花「うえぇー…」

悠「心底嫌そうな顔すんな。……あ、なら勉強でも教えてやろうか?」

六花「絶対やだー。」
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