ー談話ーラスタ・ラヴへようこそ【Ⅱ】~5

ーラスタ・ラヴ(12/16/夜)ー

崇「もうすぐクリスマスだな」

悠「そうだな。急に何だよ……。」

崇「お前は今年も予定なしだろ」

悠「うるせぇーよ!ねーですよ!」

崇「くくくっ」

悠「あー……ムカつくわ。」

崇「作ってやろうか」

悠「なに?」

崇「そろそろいい頃合いだと見ている」

悠「あー?」

崇「お前のレプリカだ」

悠「……あぁ。」

崇「お前……忘れてただろ。」

悠「まっさかぁ……。」

崇「ま、いいが。」

悠「なんだ、向こうから連絡があったのか?」

崇「いや、連絡は無い。」

悠「は?」

崇「こっちから揺さぶりを掛ければ、嫌でも動くだろ。」

悠「おいおい、それじゃ違うだろう。向こうが万全ならいつでも相手してやるって約束だろ」

崇「そういう事は憶えてるんだな」

悠「嘘もつくし、逃げも隠れもする、けど約束は破らないのがおれだからな」

崇「……」

悠「罵声や嫌味なら甘んじて受け止めるけどな……無視はやめろ!どいつもこいつも、崇君の感情はどこにいっちゃったんですか!!」

崇「……」

悠「更に無視だよ」

崇「珍しいな、お前が来るなんて」

悠「いったい誰と話してるんだよ!!」

王「ちゃお~」

悠「王……?!」

王「い~や~寒いねん。あ、肉まん食べる?」

悠「何してんだ……。」

王「ん~……えっと、むこうじまーのかいちょさんとのごはんの帰りに寄ったのだワン!ワン!」

悠「むこうじまーのかいちょさん?」

崇「向島の会長……向島組のジイさんか?」

悠「誰?」

崇「向島工業は知ってるだろ。あれの頭領であり親だ。」

悠「つまり?」

王「ヤークザーなのだワン」

悠「うげ……聞かなきゃよかった。」

崇「向島のジイさんはカタギには優しい。お前とは話しが会うかもな」

悠「やめてくれ」

王「崇君も知ってたんだねー。でも、あのお爺さん先長くないっぽいよ」

崇「ほぅ」

王「末期のガンでないぞーボロボロなんだってー。それで、うちに連絡来たんだよねん」

崇「オルガン(内臓)屋の話しか」

悠「あーあー……聞こえない、聞こえない」

王「そーそー。かんぞーとじんぞーを用意してくれって~。」

崇「ほぅ……。」

王「んふふふ~。」

悠「もうちょっとさ……面白い話しできないかな」

王「おじいちゃんがないぞー欲しがってるって面白くないかなん?」

悠「……帰る」

王「じゃ、肉まんどーぞ。」

悠「どーも……。」

崇「悠」

悠「あー?」

崇「いつでも電話が繋がるようにしとけ」

悠「へいへい…」
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