ー談話ーラスタ・ラヴへようこそ【Ⅱ】~5

ー小鳥遊邸・広間(12/2/昼)ー

ミハイル「どう思う?」

悠「お前……人んちまで来やがって」

ともき「昨日の話しまだしてるのか」

ミハイル「僕はすっぽん並みにしつこいんだ。」

キキ「喰いついたら離さないっていうけど喰いちぎるから勝手に離れるでござる」

ミハイル「何だコイツは」

キキ「何だというお前こそ何だ」

ミハイル「何だというお前こそ何だというお前こそ何だ」

キキ「何だという……」

ともき「やめんかい!」

ゆうな「お父さん、何騒いでるの~~……わっ、変な人いっぱい」

ミハイル「言われてるぞお前ら」

キキ「こっちの台詞ナリ」

悠「二人ともだろ」

ゆうな「お母さん以外全員」

ともき「悠も含まれてたな」

悠「我が娘ながら手厳しいぜ」

ミハイル「お前も頭おかしいだろ」

悠「今すぐ宇宙に帰れ惑星からの物体X」

ミハイル「なんだとーー!」

ともき「取り込んでるみたいだし俺は帰るかな」

ミハイル「宇宙にか?」

ともき「誰が宇宙に帰るか!!」

キキ「おほー……これはこれは中々プリチーなお嬢さんでござるなぁ」

ゆうな「お父さん、この変な人、ひとを見る目があるよ」

悠「ときどきお前のナルシズムが誰に似てるのか疑問に思う」

ともき「お前だろ」

悠「なんでぇ?!」

ゆうな「親子共鳴(リンク)!!」

悠「はいはい、わかったから向こういってなさい」

ゆうな「扱いがわるいっしゅ!!」

悠「じゃあ、キキと遊んでなさい。ついでにカゲコとかデコとか駒裡さんと真桜も巻き込んで着せかえてもらえ」

キキ「かしこまりッ!!さぁさぁ、向こうで、向こうに移行でござる」

ゆうな「なんか知らないけどわかったー!!」

悠「……っで、なんだっけ?」

ミハイル「お前の娘アホだろ」

悠「おれ以外の奴が馬鹿にするのはゆるさねぇぞこら」

ともき「親馬鹿が過ぎるぞ」

ミハイル「馬鹿親だな」

悠「うるせー!!」

ミハイル「公安の方で妙な取り締まりを実地しようとしている。」

悠「強引に話しを進めやがった」

ともき「妙な取り締まり?」

ミハイル「偽計業務妨害を知ってるか?」

悠「経営なんかの業務に嘘をいって妨害する事だろ。極端に言えば店に置いてる物は全部腐ってるとかいって」

ミハイル「かなり極論だがそうだ。それで、ごく最近水の買い占めがあった騒ぎを憶えてるか?」

ともき「地震があった時のかな。被災地の水不足の」

ミハイル「あの異常なまでのペットボトル水の買い占め騒動の発端となった男が捕まったそうだ」

ともき「はぁ?」

ミハイル「震災直後に「コンビニなう 地震で 慌てて水買った。」と呟いたらしい。その男は普通に地震に驚いて落ち着くために水を買ったらしいが……」

悠「そのツィートが被災地、水不足、放射能騒ぎとイメージとして結びつき……慌てて水を買う→水が無くなるって脳内変換されてツィートされ広がったってことか」

ともき「それは脳内変換していった連中のほうが馬鹿なだけじゃないのか?」

ミハイル「だが、最初の発信源はその男だ。それでコンビニや量販店の経営、しいては都の業務に支障をきたした。つまり偽計業務妨害罪という理屈だ。」

ともき「でも、どやって?」

悠「ネット上の噂やチェーンメールは口頭の噂と違って最初にそれを語った人に行き着く事はそう難しくは無いんだよ。っか、それって少し前にwebを使って入試カンニング事件と同じ罪状だよな。カンニングして大学の業務を妨害したっていうのと同じ理屈に聞こえるぞ」

ミハイル「そうだ。罪状はこじつけだ。公安の目的は風説の流布そのものの取り締まりなんだろ」

ともき「つまり?」

悠「一種の情報統制というわけ……か」
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