ー談話ーラスタ・ラヴへようこそ【Ⅱ】~4

ーラスタ・ラヴ(11/7/夜)ー

崇「調子はどうだ」

悠「……明日は槍でも降るかもな。崇が心配してくれるなんて」

崇「安心しろ毛先も心配はしてない」

悠「わーい、社交辞令ですよ!!」

美喜「ひとりで何騒いでるの、馬鹿じゃないの……馬鹿じゃないの?」

悠「おい、二回言うなよ」

氷室「どうも、おや、崇と悠さんが一緒でしたか」

悠「そんな珍しい?」

氷室「いえいえ、ちなみに本物の悠さんですよね?」

悠「なにその偽物でも居るみたいないい方は……」

氷室「おや?」

崇「居るかもしれないぞ?」

悠「あー……家に半引きこもりのおれの半身は確かに居るな」

崇「くくっ」

氷室「ははっ」

悠「笑ってんじゃねーよ」

氷室「これは失礼。」

悠「ったく……」

崇「ところで、美喜と澪からお前にプレゼントがあるそうだ。」

悠「プレジデント?」

氷室「そういえばオバマが就任しましたね。」

崇「興味ない」

悠「あー、ツッコミが無い世界はなんてカオスなんだ。」

美喜「アンタがカオスの原因でしょ。」

澪「ほい、プレゼント」

悠「……請求書?」

美喜「あちらのお客様から」

後楽「げふっ……。」

悠「ヘィ!おっさんっ!!」

後楽「ゴチになりました!!」

悠「やかましいわぁ!!二十八万三千三百七十四円ってなに呑んだ!!」

後楽「まずはこちら」

澪「黒松白鹿六光年、手造り純米大吟醸600m105,000円になります」

美喜「吟醸香高く味はきめ細かくまろやかで、スッキリした中にも豊かなコク、精米歩合35%の厳選された特上の山田錦のみで手造りしたお酒。超特撰黒松白鹿純米大吟醸用に醸造したもろみの中でも特に優れたものを選び、酒を搾る時も良い部分だけを分酒しました。」

澪「ベルギーのヴァル・サン・ランベール(Val Saint Lambert)社製クリスタルのカラフに詰めたこだわりの逸品でございます。」

悠「なに、なんでそんな喋り方?」

後楽「続いてはコレ」

澪「喜久水酒造大吟醸、朱金泥能代醸蒸多知(しゅこんでいのしろかむたち)105,000円になります。」

美喜「秋になり地上に実を残したまま、神は身を隠した。翌春を待たずに、生命をよみがえらせる酒の神が来たりて醸されし大吟醸酒は、酒袋よりしたたり落ちて輝く酒の精は黄金の小川となって集まってくる。」

澪「酒の女神「醸蒸多知」の逸品でございます。 」

悠「……」

後楽「つぎで最後」

澪「十四代龍月化粧箱入り1800ml 73,374円」

美喜「高木酒造の純米大吟醸・斗瓶囲いです。めったにお目にかかれない幻の逸品でございます。」

悠「お、おれでも呑んだことないような高級日本酒ばかり……」

美喜「ボトルで買っていただきありがとうございます」

悠「やめてー!その超上客に対する様な接し方止めて!!払えませんから!」

後楽「そっちの兄ちゃんたちもよかったら飲んでくれ」

どぼぼぼ…

崇「日本酒か……。」

氷室「私もこんなお酒飲むの初めてですよ」

悠「うぉい!!なんちゅー注ぎ方してんだよ!こぼすな!こぼすな!っか、僕にもくだちゃい!!」
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