ー談話ーラスタ・ラヴへようこそ【Ⅱ】~4

ー小鳥遊邸:広間(11/4/昼)ー

後楽「すまん、五万貸してくれないか?」

悠「嫌だ」

後楽「わかった。一万でいい」

悠「断る」

後楽「おおまけして五千円」

悠「No」

後楽「……」

悠「……」

後楽「じゃあ、財布貸してくれ。」

悠「終いには有り金全部要求かい」

駒裡「後楽の叔父様は何か物入りなんですか?」

後楽「いや、ちょっとパチンコにでも行こうかと思ってな」

悠「よぉし、歯ぁ喰いしばれ」

後楽「おじさん、暴力は嫌いだなぁ」

悠「やかましい、てめぇに盗まれたおれの金の痛みを知れ。」

後楽「まぁまぁ、どうせだったら。こぶしで語るんじゃなく飲み比べしようや。」

ドンッ!
悠「……よし、良いだろう。」

駒裡「お酒に釣られましたね……。」

後楽「よし、カンパーイ」

悠「……本当に良い酒だな。」

後楽「だろう。パチンコで一万円分勝った分を、一万円の良い酒に変えたんだよ。ほら、兄ちゃんも酒好きだろ。世話になってるし。こうやって、飲みかわそうと思ってよう。」

悠「おっさん……しかし、何だかんだで勝つときはあるんじゃないか、いくら賭けたんだ?」

後楽「十万ブッ込んだ!」

悠「九万すってんじゃねーかあぁぁぁ!!」

駒裡「悠さん!落ち着いてくださいっ!刀はダメです!!それ、真剣ですから!!」

後楽「興奮すると血圧あがるぞ」

悠(女)「うるせーなぁー……なんなんだ、朝っぱらから……」

悠「うっせぇ!もう昼だよ!この引きこもり!!」

悠(女)「あー?なんだゴラァ!!」

駒裡「悠くんも、ゆうさんも喧嘩しないでください」

悠(女)「ったく、なんなんだよ」

後楽「おっ……」
ロックオン

悠(女)「あー?」

後楽「もしかして、これが悠の半身か?」

悠「みたいなもんだな。」

悠(女)「コイツが噂の狸おやじか……」

後楽「そうか、ゆう……」

悠(女)「な、なんだよ……」

後楽「おじさん働くよ!酒も!タバコも!博打もやめる!」

悠「……」

駒裡「……」

後楽「結婚してくれ。」

悠(女)「絶対嫌だ」

悠「重すぎる上に本気だな」

悠(女)「なんで、いきなりあーしがおっさんにプロポーズされなきゃいけない!!」

後楽「だって気心知れて、美人で家事万能で世話好きでこんな好条件そろった生娘が今日び見つかると思うか!?」

悠「ごく最近、鈴猫にも似たような事いっただろ」

悠(女)「っか、あーしの話しを聞け」

後楽「話しは聞くぜ。大事なことだからゆうの意思で選んで欲しいぜ。そう白無垢とウェディングドレスどっちがいい?」

悠(女)「入籍は決定済みかい!」

真桜「ところで……止めるものの中に女好きが入ってなかったけど浮気するなの?」

悠「居たのか……」

後楽「もちろん浮気はしない!しないと思う……しないんじゃないかな?多分」

悠「関白宣言か!」

後楽「十代には分からないツッコミだな」
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