ー談話ーラスタ・ラヴへようこそ【Ⅱ】~4

ーラスタ・ラヴ(10/31/夜)ー

拳二「ようっす。面白い話しがあるぜ聞きたいだろ」

崇「……俺の知ってる話しの方が面白くて驚くだろうな」

拳二「いやーどうだろうな。ぜってー俺ぁのが面白いぜ」

社「……」

紅「崇さん、そこで聞き耳立ててる記者。どーします?放りだしますか?」

社「い、いやいや、聞き耳だなんて、もしあれだったら出ていくよ。うん。」

崇「いや、気にするな。面白いといっても身内ネタのようなものだ。」

紅「分かりました。よかったな」

社「ははは……はぁー。」

拳二「っで、なんだよ。もったいぶらず話せよ。」

崇「悠が額を撃たれた。」

拳二「へー……って、何ぃ?!」

紅「炎銃にですか?」

崇「いや、風雷の風太郎の方だ。状況は端折るが額のど真ん中を撃たれた。弾は石ころだが至近距離からだ。頭蓋骨も割れてるかもしれん」

拳二「知れんて……当の本人は!」

崇「昨夜に柳老医師のところに放りこんでおいた。あとはアイツの生命力と医師の腕次第だろ。」

紅「じゃあ、問題ないっすよ。悠はゾンビですから。頭吹っ飛ばなきゃ死にませんよ」

社「あの……頭撃たれちゃったんだよね?」

紅「あ……。」

崇「くくっ、ハロウィンにゾンビとは笑えるな」

拳二「笑えねぇよ」

崇「それで、お前の方の面白い話しはなんだ?」

拳二「あー……今の話しと関係するっちゃするが……。悠の偽物が出ている。」

紅「今日は悠の話題で持ち切りっすね。っても、偽物ってなんなんすか?悠(女)を見間違えたとかじゃ?」

拳二「いいや。昨日の夜、羅漢とウロウロして喧嘩売られちまってな。ちょっとあいてしてやったよ。」

崇「それで?」

拳二「はっきり言っちまえば他人だ。だが、俺を投げ飛ばした。実力はなかなかだ。」

紅「マジか。楽しそうじゃん」

崇「しかし、分からんな。悠のふりをして何になるんだ?」

拳二「そのあたりは俺ぁだってしらねぇよ。ただ、あんまり知り合いの偽物がうろうろしてて、どうどうと名乗ってるのはいい気分じゃねぇダろ。」

紅「なんで旦那、逃がしたんだ?」

拳二「逃がしたんじゃ無く、逃げられたんだよ。」

紅「崇さん、どーします?」

崇「放っておけ、うちに被害が出てない限りはな。だが、もし見かけたら個々の判断に任せると後で全裸連絡して№sに通達をまわさせておけ。」

紅「了解っす」

拳二「しかし、悠が撃たれたか……。」

紅「偽物か……」

崇「見舞いにいくなら覚悟していけよ。脳に傷ができて廃人になってるかもしれないしな」

拳二「おいおい、全然笑えねぇぞそれ。」

崇「くっくっく。」

社「……」

紅「ぼーっとしてどした?」

社「あ、いや……けっこう盛大な話しだなーっと思ってね。」

拳二「タダ聞きしたんだ。アンタも何か分かったら教えてくれよな?」

社「あ、はい、勿論」
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