ー談話ーラスタ・ラヴへようこそ【Ⅱ】~4

ーラスタ・ラヴ(10/28/夜)ー

悠「……呪われた。」

澪「はい?」

悠「呪われたんだよ」

美喜「貞子たんは夏限定じゃないの?」

悠「いや、それがな……」

後楽「まぁまぁ、つもる話しはいっぱいやりながらしようぜ。」

澪「あ、何にする?」

後楽「おじさんはお酒なら何でも好きだから、高そうなのをもらおう」

悠「やめんかい!」

美喜「っで、そのおじさんは誰?新しい友達?カタギにはまったく見えないけど」

悠「狸」

美喜「はい?」

悠「そいつ……化け狸なんだ。」

澪「ああ、揺光の友達か知り合い?」

後楽「アイツとは旧友だ。」

悠「揺光も愛想尽かしてたけどな」

後楽「嫌われたもんだぜ。かつてはルームシェアした仲なのに」

悠「おれがきく限り、ただの寄生だったようにも聞こえたけど」

後楽「そうだよ。」

悠「頼むからもう消えてくれ。」

後楽「もう憑いたから無理だって」

悠「……」

澪「そんなに落ち込まなくても何かにとり憑かれるのは馴れてるだろ」

悠「本当の意味でとり憑かれたの初めてだよ!!」

後楽「なんでそんなに怒ってるんだよ」

悠「お前家を潰す妖怪なんだろ!!」

後楽「そんなこと無い。おじさんはいつだって家を富ませるための行動をしてたんだ。そのために……全財産を万馬券にぶッこんだだけだ。倍にしてやろうと」

悠「今すぐ消えろ悪獣」

後楽「仲良くしようぜ。俺らは似た者同士じゃないか」

悠「お前ほど腐って無いわい!!」

後楽「人生は思いがけない事が起こるもんじゃないか」

悠「すでにその思いがけないことのオンパレードなんだよ!!これ以上、いらないわ!」

後楽「つまんない人生よりいいじゃん」

悠「やっかましいわ!!」

後楽「ほら、暴れるなよ。財布と携帯落としたぞ」

悠「むっ……すまん。ありがと」

後楽「いいって、いいって、これから住まわせて貰うんだ。」

悠「サラッと居つく宣言してんじゃねぇよ!!」

後楽「それより、ちょっとおじさん。用事が出来たから、またあとでな」

悠「用事って……まて、どこに行く」

後楽「パチンコだよ。」

悠「そんな金……はっ!」

澪「どした?」

悠「野郎……おれの財布から抜きやがった!!」

澪「……」

美喜「……」

悠「うぅっ……おれの全財産がぁ……」

澪「悠を手玉に取るほどの妖怪か」

悠「くそっ、アレだったらまだ揺光のがマシだよ……」

澪「剥がしてもらえなかったのか?」

悠「低級な動物霊じゃないから無理矢理剥がすのはやめといた方がいいと言われた」

美喜「本当に厄介なのに憑かれたってことね」

澪「頑張れよ…。」

悠「シャレにならないよ…。」
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