ー談話ーラスタ・ラヴへようこそ【Ⅱ】~4

ー小鳥遊邸:道場(10/27/昼)ー

悠「ふぅー……九十八……ふぅー……」

紅「ふぅー……百九十九……ふぅー……」

千夜「ふぅー……二千二百……終了!」

悠「おぉー……足がっていうか太ももがパンパンだ。」

紅「もうワンセットするか?」

千夜「あと八百で三千だから八百回でよくね?」

悠「お前らスゲェな……頑張れ。」

紅「お前もやるに決まってるだろ。ほら、立った。立った。」

悠「へいへい。しかし、おかしいなぁ……。個人で気ままにやってたはずなのに」

紅「こうやって皆でやる方がやる気上がるだろ。」

千夜「俺は場所さえ貸してもらえれば、それだけでいい。」

悠「それはそれで冷たいな」

紅「でも、なんでスクワットばっかりなんだ?」

千夜「下半身中心に鍛えてるからだろ」

紅「それだけか?」

悠「それもある。」

紅「も?」

悠「腰最長筋から腸腰筋までを今締め上げてるんだ。」

紅「よう……なに?」

悠「腰最長筋。千夜ちゃん、後ろ向いて。」

千夜「ぁん?」

悠「いいから、いいから。ここ、ここが腰最長筋、胸椎の裏側の筋肉な。そこから下に反って腰方形筋、大腰筋、腸骨筋、中殿筋、梨状筋、腸腰筋となる。」

紅「ほうほう」

千夜「……」

悠「さすが千夜ちゃん、いい筋肉だ。」

千夜「尻さわるな!」

ブンッ!
悠「ちょっ!?」

千夜「ちっ……。」

悠「こんな真近くで後ろ回し蹴りとかしないでよ……当たったら首飛ぶよ…。」

千夜「そのまま転がしとけ」

悠「さらし首より酷いな…。」

紅「そのままほ、元に戻したらくっ付くから平気だろ」

悠「どんな再生力だよ。」

紅「新しい頭だよ的な」

悠「あんパンマーン!!」

千夜「アホが」

悠「ただの罵声ってもはや罵声だよ?」

千夜「罵声だよ」

悠「……罵声だな」

千夜「……」

ガっ!
悠「危ないって!?」

千夜「ちっ……。」

悠「無言で蹴るのとか止めてくれないかな!!」

紅「鍛錬。鍛錬。」

悠「あのなぁ……。」

千夜「つていうか、避けるなよ」

悠「避けるよ!」

紅「次、受けてカウンター入れてみようぜ。」

悠「一気に難易度ハードだな」

千夜「やんのかコラッ」

悠「しかも、なんで闘争心剥きだしてるの!おれ何もいってないでしょ!」

紅「実戦だよ」

悠「お前がやれ!!」

紅「別にいいけど。千夜ちゃん、やる?」

千夜「その涼しげな面、変えてやるよ」

悠「やめて、うちでやらないで外でして!!」
85/100ページ
スキ