ｰラスタ･ラヴｰ

悠「はぁ～、毎日毎日毎日毎日…暑い。」

美喜「夏なんだからあたりまえでしょ。」

悠「そうだけどな。正直やってらんないだろ？」

美喜「まぁね。」

澪「なら、なにか納涼やりますか？」

悠「納涼ねぇ…。」

美喜「あ、倉庫で電動卓がホコリ被ってるから麻雀でもやる？」

澪「納涼関係ないっすね。」

悠「まぁ、やるとしても俺はパスかな。」

美喜「あれ、麻雀できないの？」

悠「できない事はない。だけど、次に牌を交える相手は決めてるから打たない。」

澪「誰だ？」

悠「秘密。」

美喜「まぁ、なんでもいいけど……なんか涼しくなる事ないかしら…本気で暑い」

悠「っか、お客きてんだから、まず、冷たいの一杯つくってもらえませんか？」
美喜「客？…………どこに？」

悠「へいへいへーい！今、アンタの目の前に座ってるミーはなんでーすか？」

澪「なんで口調がエセ外国人…」

美喜「アンタは冷やかしでしょ。」

悠「この店の売上にかなり貢献してる客のはずなんですが」

紅「ちっす。」

鈴猫「あ、悠が居る」

悠「うーっす。」

美喜「いらっしゃい。なにか飲む？」

紅「冷たいやつでよろしく。」

悠「俺の分もな。」

美喜「はいはい。」

鈴猫「悠は何してたの？」

悠「この夏をどう理論的かつ自由性に飛んで有意義に生き抜けるかを検討してた。」

鈴猫「はっ？」

悠「わかりやすく言えば、暑いからなんか良い納涼方法を話してた。」

紅「それでなんかいい案はあったのか？」

悠「全然。っか、もう冷房ガンガンに効かせた部屋に引きこもるのが正解な気がしてきてる。」

鈴猫「それ、身体には良くないよね。」

悠「まぁな…エコとかはともかく、俺寝てるときはエアコンの風嫌いだし今年の酷暑はマジに辛い…」

澪「お待たせしました。ルビーフィズです」

ルビーフィズ
8度中口シェーク

スロージン45ml
レモンジュース20ml
グレナデンシロップ1tsp
シュガーシロップ1tsp
卵白1個分
ソーダ適量

ソーダ以外の材料を十分にシェークして氷を入れたグラスに注ぎ、冷えたソーダで満たして軽くステアする。

鈴猫「あ、きれい。」

悠「宝石のルビー色をイメージしたフィズスタイルのロングドリンクだな。スロージンの心地よい甘酸っぱさが特徴だ。」

紅「あ、なぁ、悠。真桜の嬢ちゃんはどうしてんだ。暑いの大っ嫌いなんだから何かしら納涼の手を打ってるんじゃないか？」

悠「あぁ、ダメだ。気温が三十度超えた時点で家から出てないよ。」

鈴猫「引きこもってるの？」

悠「いや、どうだろ。家のなかうろうろはしてるよ。掃除したり飯作ったり……」

鈴猫「買い物は？」

悠「俺がいってるな。まぁ、毎日ブラついてるからいいんだけどな。」

紅「しっかり夫婦してるな」

鈴猫「ｲﾗ」

悠「居候なのか、夫婦なのか、兄妹なのか…俺もよく分かんなくなってきたよ。」