ー談話ーラスタ・ラヴへようこそ【Ⅱ】~4

ー小鳥遊邸(9/19/昼)ー

悠「鍛練メニューの増量?」

道玄「そうだ。神(しん)に聞いた。だいぶ余裕あるそうだな」

悠「なにが!?娘さんから何を聞いたか知らんけど、余裕なんかないよ?」

道玄「……」
ヒュ……ドンッ!

バキン!
悠「うおっ!!」

道玄「ほぅ……。」

雲水「なぁるほど。手のひらの部分だけに圧縮して風劈を張ってんのか。道玄、なかなか面白い発想じゃないか?」

道玄「前面に張り切れんから、その程度で茶を濁しとるだけだろ」

悠「ハッキリいうなよ……。」

道玄「それにできもせんバリアーに頼ってると余計な隙ができる分、どんどん溺れるぞ」

悠「へーへー。」

夜見「……」

雲水「冬花?」

夜見「我(なれ)が稽古をつけてやろう」

悠「えーっと、星凪のじいさんだよな?」

雲水「待て待て。アンタじゃ壊しちまいかねん。」

夜見「加減はする。」

悠「んで、鍛練内容は?」
夜見「一分攻守。先に貴様が攻、我が守、一撃でも入れば……」

スバン!
悠「はい、一げ……き?」
夜見「あと、五十二秒」

悠「(んな、バカな……蹴り抜いたはず……っか、すり抜けた?)」

夜見「四十…三十九…」

悠「なろっ!!」

バッ!バッ!バッ!バッ!
夜見「九…八…」

悠「いやいやいや、ちょい待て!なんで、当たらない!っか、すり抜けてないか!?」

夜見「三…二…」

悠「くっ……。(一撃当たればいいなら……空気の面を押す様に……叩く!)」
バッンン!!

夜見「零……。」

悠「なっ…に?」

夜見「攻守交代」
ヒュ…

悠「(見え見えの左ジャブ余裕で避けれ……)」
ガスン!!ドダッ……

夜見「終了だ。」

悠「……ぁ?」

雲水「あぁーぁ。冬花のやり過ぎだぜぇ。こりゃ起きれんぞ」

道玄「おい、聞こえてるか?聞こえてるならまばたきしろ。」

悠「パチパチ(あかん、体が動かんし、声も出せない)」

道玄「……無理そうだな。」

雲水「うおおぉい!仙バァ!水仙バァさん!」

水仙「でかい声出さんでも耳はモーロクしとらんよ!あと、ジジイがババアいいなさんな!」

道玄「良いから治療してやれ。」

水仙「はいはい、わかっとるさね。よくお聞きよ?アンタは今神経を刈られてる意識は落としなさんなよ?でないと漏らしちまうからね。」

悠「……(婆さんに脱がされるのだけは勘弁だ。)」
水仙「なんか、失礼なこと考えなかったかい?」

ギュッ!

悠「ぶっは!?」

水仙「はい、治ったよ。けど、今動くと……」

悠「今いったいなにが……うっ…」

駒狸「あの、お茶が入ったので休憩にしませ…」

悠「オゲェェェ!!」
びちゃびちゃびちゃ…

駒狸「!!?」

道玄「茶にするか」

雲水「だな。」

夜見「……」

水仙「ライカもおいで、ここにいると良くないものが見えちまうさね」

駒狸「え、えぇ!?」

悠「ゲホゲホ……(胃の中のもの全部出た…)」
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