ー談話ーラスタ・ラヴへようこそ【Ⅱ】~3

ーラスタ・ラヴ(8/19/夜)ー

紅「ども……おっ?」

美喜「なに?」

紅「あっちに居るひと誰だ?後ろ姿めっちゃ美人の」

美喜「誰って……アンタもよく知ってるひとよ。」

紅「?」

美喜「……声かけてみたら?」

紅「えーと、すんません。そこのひとー。」

美喜「躊躇無しかい!」

澪「無かったなぁ」

梔「あら、おばんどす」

紅「ありゃ……」

梔「どないかしはりましたえ?」

紅「いやぁ、梔の姉さんでしたか。後ろから見たら誰か解らなかったんで……着物じゃないし。」

梔「あ~、せやねぇ。変やろか?」

紅「似合ってますよ。その髪飾りイカしてます」

梔「これ、優日ちゃんにもろたんよ。うちには少し派手かと思たけどよかったわあ」

紅「こっちに用事っすか?」

梔「えぇ、ちょっと、妖怪退治に」

紅「へぇ……はい?妖怪?」

梔「冗談や、冗談。ちょっと、休みが出来て遊びに来たんどす。」

紅「はぁ…。けど、梔の姉さんなら妖怪でも斬れそうっすけどね……」

悠「ちぇき。」

紅「あ、悠」

悠「お、紅……はどうでもいいや。」

紅「どーでもいいって……」

悠「梔姉さんお待たせしました。」

梔「待ってへんよ」

悠「とりあえず、コイツをお返ししておきますね」

紅「なんだそれ、刀か?」

悠「刀だ。」

梔「片羽ノ芦……。せやけど此れは」

悠「揺光にはちゃんと話をつけてありますから大丈夫です。これは梔姉さんが保管しててください。」

梔「……わかりました。悠ちゃん」

悠「はい。」

梔「これは悠ちゃんが持っといてください」

悠「はい。はいぃ?」

梔「揺光さんと無茶な約束したんやない?」

悠「いや……。」

梔「変なことになるくらいやったらうちは刀の一本くらいええんよ。せやから、ちゃんと話がついたら改めて持ってきておくれやす。それまでは片羽ノ芦は悠ちゃんに預けとくから。」

悠「……わかりました。」

紅「なんか、難しい話は終わったか?」

悠「そんな難しい話しでもなかったよ。」

紅「それより、その長ドスって真剣か?」

悠「真剣ですか?」

梔「真剣どす」

悠「真剣だ」

紅「伝言ゲームしなくていいから。ちょっと、抜いて見せてくれよ。」

悠「ふむ……いや、あってたか、ふむ。おれも真剣を抜くのは久々なんだが……。」

スッ…シャキン!

紅「おー…。って、結構ボロボロだな」

悠「姉さん、この刀、打ち直しは?」

梔「展示する話しもあったんでそのままどす。けど、切れ味はすごいどすえ」

悠「……梔姉さん」

梔「はい?」

悠「展示するかもしれない刀でなんか試し斬りしたんすか?」

梔「……ないしょやえ?」
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