ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】2

ーラスタ・ラヴー

悠「よす…」

美喜「あ、いらっしゃい。一人?」

悠「いや、二人……かな。」

美喜「そう。(二人?待ち合わせかしら。)」

悠「はぁぁ…」

澪「どした。いきなりため息なんかついて…」

悠「重いもの担いでたから。腰がいたい……」

貞子たん「重いって…酷いです…。」

美喜・澪「「うわっ?!」」

悠「酷いは俺のセリフだ。ずっと、おぶさりやがって…お前は、こなきジジイか。」

貞子たん「あぅ……。」

澪「待て待て待て待て待て。なに平然自然と幽霊と会話してる。」

悠「幽々子様や妖夢の類いと思えば平気だぞ。」

澪「いや、気色が違う気が…」

悠「じゃあ、俺の兄妹とでも思ってくれ。」

澪「どこが兄……」

美喜「髪型はソックリね。」

貞子たん「兄妹というよりは…離れられない関係です」

美喜「悠、節操なしとは思ってたけど……幽霊まで…」

悠「違う。違う。コイツ、呪おうとして、逆に俺にしばかれて泣いて。逆怨みしてるだけだ。」

貞子たん「すごく痛かったです」

澪「悠、幽霊に肉体言語を押し通すなよ。」

悠「なんだよ。じゃあ、呪われて七日で逝けって言うのかよ。」

澪「そうは言わないが……」

美喜「てゆーか、貞子たんは何でこんな弱ってるのよ。」

悠「典型的な体力不足だろ。」

貞子たん「違います……。最近はでーぶーでーやぶるーでーとか…皆ビデオ見ないから力が無くなって…」

澪「はぁ…。あれ、じゃあ、なんで悠の所に?」

貞子たん「ゆ…小鳥遊さんは、なんかビデオ見てて。」

美喜「どーゆこと?」

悠「おぅ。ゴミ捨て場でビデオテープが落ちてたからなんとなく拾って帰って再生した。」

澪「拾うなよ。」

悠「AVかと思って。」

澪「もっと最低だ。」

悠「冗談だ。それで、見てたらコイツが這い出してきて……」

美喜「殴ったと。」

貞子「殴ったなんてもんじゃ無いですよ……。」

澪「何したんだ?」

悠「膝を顎にぶつけて頭に肘を叩き込んだ。」

澪「おま、それ、常人なら死ぬぞ。明らかに殺しの技だろ。」

悠「人外だしいいかなって殺られる前に殺れって思って。」

貞子たん「この人…鬼です。人の皮を被った鬼です…」

澪「幽霊が鬼とか言うなよ。」

悠「だから、こーして、面倒見てるだろ。はぁ、すまん。俺になんかいっぱい頼む。」

澪「じゃあ、プラム・スクエアだ。」

プラム・スクエア
28度中口シェーク

ウォッカ40ml
スロージン10ml
ライムジュース10ml

材料をシェークして、カクテルグラスに注ぐ。

貞子たん「綺麗な色ですね。」

悠「西洋李(スモモ)の一種、スローベリーを使ったスロージンの風味がストレートに味わえる一杯だ。」

澪「独特の酸味の中に、ほのかに感じる苦味が絶妙なんだよな。。」

美喜「それで、どうする気なの貞子たん」

悠「さぁ…」

貞子たん「そ、そんな…」

悠「ま、どーにもならなきゃ家に置くさ。幽霊だしテレビにでも住んでもらおう。」

貞子たん「……」
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