ー談話ーラスタ・ラヴへようこそ【Ⅱ】~3

ー???(8/?/?)ー

匣「巨人の金剛くん。君は霊を信じるかい?」

金剛「ふぅ……なに?」
ガッチャン…

匣「霊だよ。幽霊、ゴースト、おばけete…」

金剛「俺は目に見えて触れる物しか信じねぇな」
↑その類の物が苦手なだけ

匣「なるほど、じつに合理的な解答だ。体験主義者といえばいいのかな。証明の不可欠性…君は科学者に向いて……」

金剛「っで、なんの用だ?」

匣「今みんな出払っていてね。暇だから話し相手を探していたんだ。それで、魂って信じるかい?」

金剛「それはさっきの質問となにが違う?」

匣「僕らの身体には重さがある。質量があるということは……ひとり、ひとり、重力を持っているということだ。」

金剛「……」

匣「だったらさぁ……心に重さが無いって誰が決めたんだろうね?」

金剛「心に……重さ?」

匣「質量とはエネルギーの塊のこと。E=mc2……子供でも知ってる公式だね。心に質量があるとしたら……そのエネルギーは取り出せるハズだよね。」

金剛「あ、あぁ…?」

匣「では、その心、魂、霊のエネルギーなんなのか?」

金剛「……」

匣「沈黙は良くない。良くないよ?間違いでもいいから答える。それが進化だよ」

金剛「えーあー……勇気?」

匣「きひひ。いいね。いいね。では、仮に勇気という気持ち、結局は不確かな存在だとしよう。イトコ柏はなにをしたいのか……わかるかな?」

金剛「解る。」

匣「ほほぅ、是非聞きたいね」

金剛「先にアンタの方を聞かせろよ。そしたら答えてやる」

匣「おやおやおや、ま、いいだろう。柏クンのしたいこと、それは勇気を振り絞る。そのエネルギーを出すことだ。クズ人間はナニかをしたのが悪いんじゃない。「なにもしなかった」が悪い。」

金剛「?」

匣「この世界を動かすのは1%の存在。あとは同じ99%の無価値なゴミ。だから、柏クンはそのゴミに自分の手でこの世界に価値(重さ)をつくらせたい。つまり……」

【命の重さの自己証明】

金剛「……」

匣「自分に生きる権利があると思うのなら他人に頼るな。自分の命……護りたいなら自分で護れ。戦う力が無いなら彼(柏)が与えるだろうね…。現に柏クンは99%の一部をT・AAA(チーム・ノーネーム)として造り上げている。」

金剛「……俺はよう。頭は悪いし天才だとか凡才だとかはやっぱり在ると思う。現に俺はアンタの言ってることややってることを半分も理解できてない」

匣「きひひ。」

金剛「だから、アンタや柏のいうとおりかもしれない俺の、いやもしかしたら誰の命も羽みたいに軽いかも知れねぇ。……だから、守りたいんだろ。大切にしないとすぐに壊れるから。その小さくて弱い一枚一枚が重なって俺の重さになる。だから、99%だか、1%だかは知らん。」

匣「きひひ。なんとも……まぁ、見えて触れての物しか信じないといって、不確かな物を信じるんだねぇ」
金剛「まぁな。ちなみにひとつだけ教えといてやるよ。1%(天才)」

匣「なにかな?」

金剛「柏のしたいことは……悠との決着だ。それが極論。結局は理屈や証明じゃない。」

【柏と悠の本心(二人の重さ)だ】
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