ー談話ーラスタ・ラヴへようこそ【Ⅱ】~3

ーラスタ・ラヴ(7/30/夜)ー

崇「ひさしぶりだな」

氷室「何がですか?」

崇「こうしてお前と二人なのも。」

氷室「そうですか?毎日では無くとも顔は会わせてると思いますが。」

崇「そうじゃない。俺とお前が時間を大きく使って……という意味だ。」

氷室「ああ、それならそうかも知れませんね。私は普段は大学。崇は崇で忙しいですから。」

崇「今も忙しいがな。お前の方はどうだ?」

氷室「千夜君が頑張ってくれてますから大丈夫です。それに西口(崇側)ほど騒ぎは起きませんよ」

崇「そうか」

氷室「崇と大学に行きたかったですね。」

崇「急になんだ?」

氷室「いえね、私たちも腐れ縁じゃないですか。」

崇「だから、大学も一緒にか?女みたいなことをいうな。」

氷室「いいじゃないですか。キャンパスライフ楽しいですよ?」

崇「お前は頭がいいからな。」

氷室「崇もですよ。ちゃんと勉強したら…」

崇「無理だ。」

氷室「おや…」

崇「そういう面に関したら、俺はお前ほど器用にはやれない。」

氷室「そうですか?」

崇「そうだ。それに…」

氷室「それに?」

崇「俺はこうしている方が身にあってる」

氷室「王様は王様の生き方が有るんですね」

崇「皮肉か?」

氷室「いやいや、尊敬していますよ。そーゆーところ」

崇「ふん。」

氷室「あはは。そうだ。崇、最近あっちはどうなんです?」

崇「あっち?」

氷室「悠さんのお店です」

崇「泣きついて来ないところをみればそこそこはやってるんじゃないか。」

氷室「おや、顔を出したりは?」

崇「いや。あっちの管轄は拳二だ。俺はそこまで関与してない。」

氷室「拳二さんも元気ですよね」

崇「頭が空っぽな分、体力は有り余ってるんだろ」

氷室「あははは。酷いですね」

崇「事実だ。それに笑いながら否定しないお前の方が酷いだろ。」

氷室「いえ、私はそこまで拳二さんとは関わりがありませんから否定、肯定以前に解りません……って、ことですよ」

崇「口の減らない奴とはお前の事だな。」

氷室「あはは、そんなことありませんよ。」

崇「お前もひとを苛立たせる才能があるな」

氷室「悠さんには敵いませんよ」

崇「奴のあれは持ち前の才だ。誰も敵わん。」

氷室「ひどい人だ。」

崇「お前が言い出したんだからな。」

氷室「おや?そうでしたっけ。」

崇「……」

氷室「そうだ。悠さんといえば、崇は臥劉さんとやらに会いましたか?」

崇「会ってないな。もはや有名人だが」

氷室「ですね。私もあれくらい愛されたいものです。」

崇「ほぅ。お前にもそんな願望があったのか」

氷室「当然ですよ。」
63/100ページ
スキ