ー談話ーラスタ・ラヴへようこそ【Ⅱ】~3

ーラスタ・ラヴ(7/25/夜)ー

悠「……って、ことを言われた。」

ともき「言われたって……まさか、それを本当に真に受けて真桜ちゃんひとりにしてきたのか?」

悠「ちゃんと、ゆうが帰ってきてから来たよ。」

ともき「なら、いいけど。」

悠「それに今日は…」

拳二「かっかっかっ。ちゃぁんと来てるな」

悠「ほらでた。」

拳二「んだよ。ひとをお化けみてぇにいいやがって」

悠「お化けのがマシだ。」

拳二「あぁ?」

悠「幽霊なら涼しくなれるかも知れないが、お前は暑苦しい。」

拳二「かっかっかっ。」

ともき「……ああ、25日。家賃を払う日か」

拳二「おうよ。1ヶ月の中でこれほど楽しい日はねぇぜ」

悠「貧乏人から、なけなしの儲けを奪いさるのが楽しいとかひねくれてるわ…」

拳二「バカいってんじゃねぇぞ。儲けが少ないのはお前の経営努力不足だろ。俺ぁは家賃を回収してるだけだ。」

悠「ヤクザが正論言うな」

拳二「かっかっかっ。俺ぁは悪くないぜ」

悠「どこの球磨川だ」

拳二「なんの話だ?」

悠「なんでもねぇよ。ほらよ」

拳二「毎度あり。さぁて、じゃあどうよこれからキャバでもいくか」

ともき「えー…」

悠「な?腹立つだろ。今払った金でキャバに繰り出そうとか言い出されたら」

拳二「還元を還元してやってんじゃねぇか」

悠「やかましいわ。なら家賃をタダにしろ」

拳二「そいつぁ無理な相談だ。けど、お前があの店を買い取ったらタダになっぜ」

悠「買えるか…。こちとら酒代もヒィヒィなんだぞ」

ともき「そこは減らせよ」

悠「だが断る」

ともき「はいはい」

拳二「じゃあ、どうすっよ。飯でも食いにいっか?」

悠「だからよ…。いきなり使おうとするのやめろや。」

ともき「はは。」

悠「笑い事じゃないっての。」

拳二「そういやぁ…お前の嫁と会ったことねぇんだけど。」

悠「横にいるだろ」

ともき「だれが嫁じゃい。」

拳二「紹介しろよ。紹介。俺ぁが見極めてやっから。」

悠「何を見極めるんだよ。」

拳二「いや、本当にお前の嫁に相応しいかどうかをだな」

悠「お前はおれのなんなんだ…」

拳二「かっかっかっ。兄貴分だろうよ」

悠「拳二……それは遠慮するわ。」

拳二「何でじゃをい!」

悠「兄貴分なら金剛がいるし。おっさんはちょっと…」

拳二「んだとー!おーし、ちょっと、表でろや。おっちゃんがいいこいいこしてやるからよぉ」

悠「ちょ、肩組むな!掴むな痛いし汗臭い!やめろ!離せー!」

ともき「……悠は素直じゃないな。嬉しいなら嬉しいっていえばいいのに」

澪「素直なら悠じゃなくなるし」

ともき「はは、そうだな。」
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