ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】2

ーラスタ・ラヴー

梓「ポリポリ」

澪「パリパリ」

美喜「カリカリ」

悠「どうよ?」

梓「……うまい。」

澪「あぁ、いい塩梅だ。」
悠「だろ。漬け物はキュウリに限るんだよ」

美喜「けど…なんで漬け物持ってきたの?コリコリ」

悠「梔姉さんから夏野菜を大量っか超量もらってな。糠床に入りきらないから、今まで入れていた分を消費したいんだ。」

梓「く、梔さんの野菜?」

悠「あー大丈夫だ。梔姉さん野菜作りはプロ顔負けだから。加工さえしなけりゃ無茶苦茶いい野菜だぞ」

梓「そうか…ひと安心だ。」

悠「前のクッキーで懲りたか?」

梓「あれから三日は口から炭の匂いと味がとれなかった」

悠「炭の味でよかったじゃないか。レベルで言えばイージーだぞ」

澪「炭で易しいのか…」

悠「そうだな。前に梔姉さんの卵焼きを食ったら鋼の味がした。」

梓「それ、卵焼きか?」

悠「多分。ただ、卵焼きってより焼けた卵って気もする。ちなみに、ハードレベルになったら「あ、電気って食べたらきっとこーゆー味なんだな」級になる。」

澪「……ルナティックなら?」

悠「ダークマターだ。口に入れたことはない。入れたくない。入れれない。」

美喜「ダークマター三原則?」

悠「とにかく、ルナティックレベルは食ったら死ぬか爆発すると思うぞ。」

梓「梔さんが作ってるのって…料理…だよな?」

悠「なんでか手加えるとダメになるんだよ。育てるのと切るのは完璧なんだけどな…」

美喜「遠い目してるわね。」

梓「え、えーと、梔さんって家庭菜園が趣味なのか?」

悠「ああ、けど、家庭菜園のレベルじゃない。あれはもう農家だ。」

美喜「ふぅん。にしてもこの漬け物はほんとにいい味ね。」

悠「小鳥遊家伝統の味だからな。他にも梅干しとかも作ってる。バリボリバリボリ。」

梓「悠は食い方が豪快だな。」

澪「確かに…と言うか、ぬか漬けを丸々かじってる奴ははじめて見た。」

悠「キュウリは丸かじりに限る。あ、でもモロキュウはスライスがいいな、味噌と塩で優雅にパリパリ食いたい。」

梓「妙なこだわりだな。」

悠「キュウリ大好きだからな。」

美喜「河童か」

悠「それより、一杯頼めないか?飲みたくなってきた。」

美喜「…仕方ないわね。」

澪「ドッグズノーズでいきますか。」

ドッグズノーズ
11度辛口ビルド

ドライジン45ml
ビール適量

あらかじめ冷やしておいたグラスにドライジンを注ぎ、よく冷えたビールで満たして軽くステアする。

悠「いただきます!ング……ぷっはー!この刺激的な芳香が加わった辛口のビアカクテル…最高!」

澪「これ見た目はビールと変わらないけど、度数はかなり高いんだけどな…」

梓「飲み口もハードだな。」

悠「おかわり!」

美喜「この夏の間に肝臓殺るわね…絶対。」
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