ー談話ーラスタ・ラヴへようこそ【Ⅱ】~3

ー三日月(7/1/夜)ー

悠「あれ…」

凛「どうかした?」

悠「いや……大したことじゃ無いんですけど、携帯どっかに落っことしてきたみたいです」

凛「それ大変じゃない!」

悠「いや、全然問題ないです。むしろ、無い方が気が楽なんで」

凛「そ、そうなの?悠くんくらいの人は携帯とか必需品なんじゃないの?」


悠「うーん…。たぶん、それは連絡が多かったり小まめにメールしたりするひとらですよ。おれはメールも電話も最小限だしソーシャル系はしませんから。」

凛「意外…悠くんってもっとそういうの万能な子かと思ってたのに。」

悠「いや、おれはアナログですよ。スマホなんかきっと使えないし」

凛「私もソレ。」

悠「なんか人間を置き去りして機械だけが進化してる気がするんすよね…。まぁ、アナログのひがみなんでしょうけど」

凛「私はそういうの大切と思うわ。」

悠「はは、共感してくれて嬉しいっす。っか、恵瑠は?」

凛「恵瑠ちゃんなら、急なお仕事でお休みよ。あ、もしかして恵瑠ちゃん目立てだったのかしら?」

悠「いや、恵瑠からのメールで今日お店出るから来てくれ…って連絡あって。まぁ、そのメール自体はどーでもよかったし、返信もしてなかったりするんすけど」

凛「そこは返信してあげて…」

悠「キリンさんの卵焼きが食べたくて寄りました。」

凛「あ、気に入ってくれてるの?」

悠「卵焼きは個々で味が変わりますからね。キリンさんのはおれの好きな味系なんだよなぁ。」

凛「嬉しいな。」

悠「あんまり具を入れてるよりシンプルだけど味のしっかりしてるのが好きなんで」

凛「じゃあ、卵焼きご馳走するね。ちょっと待ってて」

悠「どーもでーす」

ガララ…
「四人いけるかな?」

凛「あ、はーい。いらっしゃいませ。空いてるお席にどうぞ。」

悠「……」

ガララ
「希さーん、ビール二つと海鮮サラダ」

「あと冷奴ね」

凛「はーい。すこしお待ちくださーい」

悠「こちらのお客様、ご注文はお決まりですか?」

凛「ゆっ!?」

悠「(続けて。)はい、焼酎のロックとウーロン茶二つにビール、あさりの酒蒸し、豚の角煮、ほうれん草の白和え、サワラの味噌焼きですね。」

凛「(ごめんなさいね。)」

悠「(いえいえ、とりあえずつきだしと飲み物を先に出してきますから、料理お願いします。)」

優日「アラ汁とご飯、それとサワラの味噌焼き。」

悠「はーい…って、優日かよ」

優日「お客さん」

悠「おっと、失礼いたしました。ご飯大盛り、アラ汁大、サワラの味噌にビールでよろしかったでございましたか?」

優日「うむ。よきにはからえ」

悠「アラ汁とサワラお願いしまーす。」

凛「はーい。」
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