ー談話ーラスタ・ラヴへようこそ【Ⅱ】~3

ーラスタ・ラヴ(6/20/夜)ー

ともき「ちわっす」

美喜「いらっしゃい」

ともき「悠来てます?」

美喜「今日は来てないわよ」

ともき「そうっすか」

氷室「悠さんになにかご用ですか?」

ともき「あ、氷室さんどうも」

氷室「こんばんわ。よろしかったらつき合っていただけませんか。崇が急用でこれなくなって、ひとり飲みは飽きてたんです」

ともき「あ、いいですよ。」

氷室「では、ともき君にバーボンのトリプルを」

ともき「普通に割ってくれ」

美喜「はいはい」

氷室「おや、私の奢りですから遠慮はいりませんよ?」

ともき「いえ、遠慮とかじゃないです」

氷室「そうですか。まぁ、それより悠さんになにかご用で?」

ともき「いや、そういう訳でも無いんですけど。今日は朝から見てなかったんで」

氷室「自由してますね」

ともき「自由過ぎですよ。居るか居ないかだと、居ないのが大半ですし」

氷室「あはは。まぁ、それが悠さんの特色ですし」

ともき「特色って…」

氷室「逆に考えて真面目な悠さんの方が不気味じゃないですか?」

ともき「確かに…」

氷室「でしょう。可逆不可逆というやつですよ」

ともき「悠の得意台詞ですね」

氷室「体言ともいいますね。悠さん自身が可逆不可逆みたいな存在ですから」

ともき「いい得て妙ですね」

氷室「ふふ。」

千夜「よぅ。」

美喜「あら、いらっしゃい。バイクは直ったの?」

千夜「あぁ…。代わりに金欠だがな。」

氷室「こんばんわ。千夜君」

千夜「っと、氷室さん、いらしてたんすか。」

氷室「えぇ、ともき君と飲んでるところです」

ともき「よっす」

千夜「なんか込み入った話しでも?」

氷室「いえいえ、ただの世間話ですよ。ねっ?」

ともき「世間話…ですかね?」

氷室「じゃあ、悠さんの話です」

千夜「あのバカがまたなにかやらかしたんすか?」

氷室「いえ、悠さんは可逆不可逆なひとだなという話です」

千夜「は、はぁ?」

ともき「まぁ、解らないよな。」

千夜「悠が出てくる話しはだいたいがめんどくさい。」

氷室「あはは。では、少し見方を変えてはいかがですか?」

千夜「見方を?」

氷室「そうですね…。ともき君みたいに悠さんに上手くツッコミを入れてみるとか」

ともき「俺のツッコミは関係ないでしょ!」

氷室「ほら、素晴らしい。」

千夜「いや、俺は別に悠と夫婦漫才したい訳じゃねぇっすよ。」

ともき「だれと誰が夫婦だ。」

千夜「お前らできてんじゃねぇの?」

ともき「ありえねぇよ!」

千夜「じゃあ、お前の片割れとはどうなんだよ」

ともき「片割れ……ともの事か?」

千夜「それだ。」

ともき「それだって…。まぁ、本人次第だろ。」

千夜「あぁ、なら、夫婦はないな。」

ともき「……なんで?」

千夜「悠は女できないだろ。」

ともき「わぁ…えらい納得できる理由だ」
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