ー談話ーラスタ・ラヴへようこそ【Ⅱ】~2

ーラスタ・ラヴ(5/25/夜)ー

拳二「かっかっか。一ヶ月でいちばん楽しい家賃の集金デーだ」

『みー』
悠「おれは毎月気が重いだわさ。ほれ、今月分」

拳二「なんだか慣れてきやがったな。」

『みー』
悠「慣れいでか。っか、銀行振込でよくね?」

拳二「現なまを渡されるのがいいんじゃねぇか。」

『みー』
悠「気持ちは解らんでもないが…」

拳二「っーかよぉ、お前の首から顔出して鳴いてるのはなんでぇ?」

『みー』
悠「仔猫もみたこと無いのか…」

拳二「違うわ。みりゃ解るわ。なんでお前は猫なんか連れてるのかって聞いてんだよ!」

『みー』
悠「バイトみたいなもんだな」

拳二「ばいとぉ?ペットの世話か?」

『みー』
悠「いや、百二匹の猫を集める仕事。」

拳二「猫を百二匹集めても願いは叶わねぇぞ」

悠「知ってるよ」

拳二「じゃあ、なんだそいつは野良猫か?」

悠「あぁ。野良猫だ。けど、たぶんコイツはもと飼い猫かな。」

拳二「解るのか?」

『みー』
悠「なつきかたとかおびえかたでな。」

拳二「ふぅん。よくわからねぇが捨てられた仔猫っーことか」

『みー』
悠「そういう事だな。」

美喜「しかし、こんな仔猫捨てるかしら…」

『みー』
悠「……ペットブームがなぁ」

拳二「関係あるのか?」

『みー』
悠「責任を持って飼っている人ももちろんいるけど、一方で年間何万って犬猫が殺処分になってる事実もある。長期旅行の計画で邪魔になったからって森の木にペットをつないで捨てるやつもいるそうだ。連休前にペット放棄が増えるらしぞ」

拳二「……」

『みー』
悠「泣くなよおっさん」

拳二「泣かねぇよ。っーか、おっさんいうな」

澪「で、悠は可哀想って思わないのか?」

『みー』
悠「思わなかったらこんな百二匹にゃんこの依頼なんか請けないっての。」

拳二「よし、今日はおれが奢ってやる。」

『みー』
悠「その奢りで支払われる金はもともとおれが稼いだ金だろ!」

拳二「こまけぇこたぁ気にすんな。なら、飯はどうよ。」

悠「飯なぁ…久しぶりに金剛ところで焼き肉食いたいな」

拳二「ならいくか!」

悠「用事あるから今度な」

拳二「んだよ…せっかく奢ってやるってのに。もっとグルメなもんとかならどうだ?」

『みー』
悠「だから、用事あるってんだわさ。それにおれは正直グルメじゃないしな。インスタントも美味しいし、フランス料理でもイマイチと感じるときはあるし。」

澪「じゃあ、悠はなにがいちばん好きなんだ?」

悠「…………おにぎり?」

拳二「なんで日本人ておにぎりに絶対の信頼をおいてんだろおなぁ。俺ぁもおにぎりだな」
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