ー談話ーラスタ・ラヴへようこそ【Ⅱ】~2

ー京都:小鳥遊屋敷西本家(5/17/昼)ー

楓子「認めないといわれてもなぁ…やよ」

向日葵「お姉さま…。口でいっても伝わらないくらいあの変態男に拐かされているのですね…」

楓子「話が通じてないのはそっちやよ」

奈瑞菜「すみません。向日葵さん、スイッチが入っちゃってるので…」

石楠花「壊れちゃってるんだよね。」

向日葵「シャクナゲ!ひとをラジオかなにかみたいに言わないでくださいますか!」

菫「ラジオ?」

鈴蘭「壊れかけのラジオという歌詞があるのよ」

菫「そうなんですか」

楓子「じゃあ、私はそろそろ失礼するやよ。みんな、ちゃんと鍛練を怠らないようにするやよ」

「「「はーい(です。)」」」

向日葵「って、なに素直に見送ってるんですの!お姉さまも荷物をまとめないでくださいまし!」

楓子「でも、新幹線の時間が…」

向日葵「どうあっても帰るというの……ですね?」

楓子「今の私は梔先生に荷物を渡したと師匠にご報告するのが最優先事項やよ。」

向日葵「仕方ありません……なら、ここを通りたくば私を倒して…」
ヒュピッ…

楓子「これでいいやよ?」
向日葵「っ…」

楓子「これが本気の刃で……振り抜いてたなら首と胴体が泣き別れやよ」
シャコン

向日葵「ぁ……」

楓子「らしくないやよ。向日葵はこのくらい避けれる実力があるはずやよ。なのに余計なことにかまけて…」

鈴蘭「あの、楓子さん…」

楓子「やよ?」

菫「向日葵ちゃん泣いてるです」

楓子「はぃ?」

向日葵「ヒック…うぇーん…」

楓子「そ、そんな号泣するほどショックだったやよ!?」

石楠花「違うよ~。向日葵ちゃん、楓子お姉ちゃんに会えなくてちょー寂しかったんだよ。」

楓子「え…」

奈瑞菜「向日葵さんは気丈な方ですが…楓子さんを誰よりも尊敬していますし。あんなこと(脱がされ)があって、すぐに楓子さんは小鳥遊さんの方へ行かれたので愛想を尽かされたと思ってしまったんですよ」

楓子「なるほどやよ。確かに…いきなり師匠の元へいったのは悪かったやよ。向日葵、ごめんなさいやよ」

向日葵「ヒックヒック…だ、大丈夫ですわ。」

楓子「反省したやよ」

向日葵「で、でしたら今日は…」

楓子「反省したから、そろそろ退いて欲しいやよ。本気で新幹線に乗り遅れるやよ」

向日葵「なんでですの!?」

楓子「これはこれ、それはそれやよ。私はとにかく師匠にご報告しなくちゃいけないやよ」

向日葵「おのれ~小鳥遊悠~」

楓子「逆怨みはやめるやよ」

石楠花「ねぇーね。楓子お姉ちゃん」

楓子「なにやよ?」

石楠花「ごほーこくって電話でしちゃいないのか?」

楓子「それは無理やよ。」

菫「どうしてです?」

楓子「師匠は携帯不携帯やよ」
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