ー談話ーラスタ・ラヴへようこそ【Ⅱ】~2

ーラスタ・ラヴ(4/25/夜)ー

拳二「かっかっか。毎月の一番楽しい日がきたぜ」

悠「おれは毎月ヒヤヒヤだけどな。」

拳二「そうか。ならしっかり働くこったな。俺ぁは払うもんさえ払ってもらえりゃあなんもいわねぇし。」

悠「はいはい。今月の家賃な。」

拳二「どれどれ…………おう、確かに預かった。全員が全員、お前みたいに、しっかりきっかりきっちり払ってくれりゃあいいんだが。」

悠「……毎回思うんだけどさ」

拳二「あんだ?」

悠「借金じゃないんだから毎回二十五日に払わなくてもよくないか?」

拳二「似たようなもんだろ。」

悠「家賃と借金は全然違うから。」

拳二「お前が俺ぁに金を払うって一点は、負債者か俺に金を払うと同じだろ」

悠「お前の脳みそをいっかい見てみたいわ。きっと水晶玉みたいにツルツルなんだろうな。」

拳二「なにわけわかんねぇこといってんだ?」

悠「嫌味も通用しねぇ…。」

拳二「それより、このあとキャバでもどうよ」

悠「そのキャバ代はおれが今払った家賃代からでるんだろ…」

拳二「かっかっか。ご明察だ」

悠「行かねぇよ馬鹿」

拳二「なら、飯。飯はどうだ。和辰ところでラーメンとか」

悠「あ、わりい。ラーメンは昨日崇と食った。」

拳二「誘えよ!?」

悠「知らんがな」

拳二「なら、酒だ。ガードしたの立ち飲み屋いこうぜ。」

悠「あのよぉ、なんですぐに使おうとする。」

拳二「あぁ?還元してやってんだろ。お前が働いて貯めた金を」

悠「いや、なら家賃払わなくてよくね?」

拳二「アホかボケ。」

悠「あぁん?」

拳二「建前上でもお前が払わねぇと俺ぁが見回りにくる必要なくなるだろ。あんなボロ店はともかく、新宿側の奴やらはあの土地を必要としてんだぞ」

悠「ボロ店いうな。」

拳二「ほらな」

悠「あー?」

拳二「何だかんだでお前ぇは一回ハマったらハマる。それがドツボかなにかとまではいわねぇが」

悠「なにがいいたい?」

拳二「既に手放せなくなってるんだろ。」

悠「なんのこっちゃ」

拳二「かっかっか。お前は本当に天の邪鬼だな。」

悠「やかましいわ。永久歯全部へし折るぞ」

拳二「かっかっか。んで、ガードしたの立ち飲み屋でいいか?」

悠「しゃーないからそれでいいよ」

友利「友利。立ち飲み屋は初めて、いや、初体験です。」

悠「どっから出てきた…。」

友利「ふふふ~です」

悠「ガキはファミレスでドリンクバーでも飲んでろよ」

友利「キョロキョロ?」

悠「お前にいっとんじゃい!」

拳二「で、どうすんだ?ファミレスにすっか?」

悠「お前はお前でどうしてもどっかの店いきたいんだな…」

友利「では、間をとって金剛さんのところで焼き肉にしましょうです」

悠「なんでお前が決めてる…っが、そうするか」
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