ー談話ーラスタ・ラヴへようこそ【Ⅱ】~

ーラスタ・ラヴ(4/7/夜)ー

悠「そろそろ春休みもおわるなぁ。」

紅「なら、休みが終わるまえに一戦やるか」

悠「やらねぇよ」

紅「……」

悠「なんだよ」

紅「なまってるくせに…」

悠「おらぁ、ずぇんずぇんなまっとらんべ」

ともき「訛る違いだろそれ…」

紅「イザって時に困るのは悠だぞ」

悠「どんな時だよ」

紅「そうだな……崇さんのパンチが飛んできたときとか」

悠「どれだけ全力の本気でいても上半身が吹き飛ぶヴィジョンしか浮かばないんだけど」

ともき「吹き飛ぶのか!?」

悠「崇だぞ?」

ともき「……」

紅「悠なら折れるくらいで済むって…背骨が」

悠「背骨が折れたらな、だいたいの人間は再起不能だから。」

紅「あはは」

悠「笑いごっちゃないから!」

ともき「って、いうかさぁ…」

悠「あー?」

紅「ん?」

ともき「けっきょく悠は、なまってるのか?」

悠「普通だよ。」

紅「俺の見る限り…力とかスピードとか反応速度が二割減してる。けどタフネスは三割増し?」

悠「そんなこたぁ……」

~~

神姫『なによ?』

~~

悠「……あるかもな」

ともき「顔色悪いぞ。」

悠「ブレインバスターからビンタから龍剄までバラエティにとんだ攻撃を全身にぶつけられてるわ…」

紅「悠らしくない、バランス悪い鍛え方だな。」

悠「鍛えとかじゃなく乱暴だよ!この前なんか洒落にならんコンボ食らわされたんだぞ」

ともき「どんな?」

悠「ローリング・ターン(背後取り)→ジャーマン・スープレックス→ジャンピング・パワーボム→スコーピオン・デスロック」

ともき「よく生きてたな…」

悠「まぁな。けど、耐えきれたことより、おれの身体を持ち上げられたことのがショックだったよ」

紅「今体重なんきろ?」

悠「八十前後かな…できれば九十にいきたいんだが」

ともき「九十って…」

悠「筋肉~筋肉~♪」

紅「そうだ。ともきって花見いった?」

悠「くぉら無視すんな!」

ともき「いや、いってないな。桜ってもう満開か?」

紅「さぁ」

ともき「えぇ…話振っといてそれかよ」

紅「悠、桜ってどんな感じなんだ?」

悠「なんて、ざっくりした質問だよ……。まぁあれだな。日本一早く咲く桜は沖縄の桜だな。一月下旬に寒緋桜(かんひざくら)が開花する。濃いピンク色の花が特徴で、沖縄県の本部町では開花に合わせて日本一早い桜祭りが開催されたりする。」

ともき「へぇ、じゃあ遅い桜は?」

悠「沖縄の反対に北海道だな。六月中旬に咲く、千島桜。桜前線の終わりを告げる桜としても知られてて、北海道や本州の高山地帯に分布してる」

紅「中間はないのか?」

悠「中間……あー、中間ってのは違うかもしれないけど山梨県の実相寺境内にある山高神代桜(やまたかじんだいさくら)は、樹齢約2000年っていわれる日本一古い桜があるな。国の天然記念物第一号でもあるし。日本武尊(やまとたける)が手植えしたって伝説が残ってて、桜の名前の由来になってるぞ」

ともき「悠は相変わらず妙な知識はあるな」
89/100ページ
スキ