ー談話ーラスタ・ラヴへようこそ【Ⅱ】~

ーラスタ・ラヴ(4/2/夜)ー

鈴猫「辛っ…」

ともき「やめた方がいいですって…。普通に焼酎の七味割りなんか飲めるわけがないですから。」

悠「寒い日に飲むと身体の芯から温まるのに。」

ともき「身体があったまる以前に身体に悪そうなんだよ」

悠「ビートたけしなんか昔メチル飲んでたそうだぞ」

ともき「メチル?」

悠「メチルアルコール」

ともき「死ぬだろ!」

悠「さすがにおれもメチルアルコールは飲む勇気は無いわ。」

拳二「よおぅ。なにおもしれぇ話してるんだ。」

悠「メチルアルコールのむ話。」

拳二「お前……。ついにそこまで酷いアルコール中毒になったか…」

悠「ざっけんな。おれはまだ中毒じゃねぇよ!」

ともき「まだいうな…」

悠「拳二が来たし。小話をひとつ」

拳二「ぁん?」

悠「昔、拳二と旅行にいったことがあるんだけど、あのシュチュワーデスってのは同じことを繰り返すよな。お絞りでございます。お絞りでございます。拳二の顔とおれの服装にドキッとしたんだろうな。「お絞りでござります。」っていったんだよ。だから、おれは「かたじけない」っていってやった。」

鈴猫「ふふっ」

ともき「本当にいきなり小噺はじめたな。」

悠「マイブーム落語」

拳二「口は達者だろ。おかげでキャバにいくときゃ、本当にこいつがいるとモテんだよ。」

鈴猫「キャバ…?」

悠「マジで!?」

ともき「なんでお前が驚いてるんだよ」

悠「いや、そんな受けてたかなと思って…」

拳二「話すだけ話して飲んだら帰るからなぁ。」

悠「ちげぇだろ!お前がいっつも……いや、そうだっけ?」

ともき「お前、さっきからなんでときどき記憶が飛んだみたいな言い方なんだよ…」

悠「いやぁ、恥ずかしながらキャバいくと結構テンパっちゃって粋な気負いで話してることが多々あってな」

拳二「嘘だぞ。こいつしっかり名刺とか受け取ってからかな」

悠「渡されたら受けとるだろ。」

拳二「犬かおまえは」

悠「むしろ猫だよ!」

鈴猫「そんなにキャバクラいってるんだ…」

悠「いや、言うほどだぞ。おれ個人では行かないし。拳二に連れてかれる時だけ。」

ともき「本当ですか?」

拳二「残念だが、ソレは事実だ。コイツが居たら受けはいいのに、コイツ自身が携帯に出ないからなかなか誘えねぇんだよ」

悠「あんまり拳二といっしょにいるとおれの素行が悪いみたいに思われるだろ」

ともき「良くは無いだろ。」

悠「酷いなぁ。反論できないけど」

ともき「できればしてほしかったよ…」

拳二「行儀良く真面目なんてできやしなかぁったぁ~」

悠「歌うなやかましいわ!」

拳二「俺の美声に酔いしれたか?」

悠「猿の雄叫びかと思った」

拳二「はっ倒すぞ!」
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