ー談話ーラスタ・ラヴへようこそ【Ⅱ】~

ー池袋西口:チャイニーズパブ(3/21/深夜)ー

拳二「じゃ今月の分は預かるぜ」

「瓦谷さん、いつもご苦労様です。また、寄ってくだせぇ。そちらの兄さんも」

悠「あー?おれは…」

拳二「おうおう。コイツは今売りだし中だからな。」

「それはそれは、是非ご贔屓にしてくだせぇ」

悠「おぃ…」

拳二「かっかっか。ほんじゃあな。」

悠「はぁ…」






ー池袋西口:Mっ娘子クラブー
悠「……」

拳二「あー、あー、おっさんよぉ。うちは本番行為禁止なの知ってるよなぁ。」

「す、すいませんっ…」

拳二「すいませんとかいらねぇんだよ。どうすんの?なぁ、どうすんのよ?」

「そ、それは…」

拳二「はぁ…おう、警察呼んでくれ。」

悠「……わかった」

「ちょ、それは…」

拳二「うちはよぉ。キチンと許可をとってる店だからよぉ……ケーサツ呼んでもいいんだわ。けど、アンタも家庭や会社勤めあるんだろ。なら、わかるよなぁ?」

「い、いくらほど…」


拳二「万が一のオロシ代と店の損害込みで百万」

「む、無理ですよぉ…」

悠「チッ……拳二…兄さん。ここは穏便に済ませてやりましょうや。このおっさんも生活が有るだろうし…財布の中身とクレカで卸せるだけの30万でどうだ。」

「そ、そのくらいなら。」

拳二「……しゃあーねぇなぁ。おい、誰かATM連れてけ」

悠「……はぁ」








ー池袋西口:ランジェリーパブー

拳二「いやぁ、仕事が捗ったぜ。」

悠「……」

拳二「そうムクれんなよ。ちゃあんと打ち合わせ通りに動くし、アドリブもきく、お前才能あんぜ。」

悠「つぎ、そういうふざけた冗談いうなら俺は金輪際お前とは付き合いを無くすからな。」

拳二「(やべ、俺が漢字表記じゃんか…)え、マジでキレてるのか」

悠「正直けっこう腹立ってる」

拳二「えと……。」

悠「じゃあ、用事が終わったな帰むぎゅっ…」

「やぁん、このお兄さん。ダ・イ・タ・ン~」

悠「ぷはっ…いや、おれ帰るんで」

拳二「おーい、みんな、この兄ちゃんの相手してやってくれよ」

「「はぁーい」」

悠「え、ちょ…崩壊する。崩壊する。巨乳に詰め寄られたらゲシュタルトが崩壊する!」

拳二「げっ歯たると?鼠のタルトか?」

悠「ゲシュタルトだよ!知覚現象や認識活動を説明する概念で、部分の総和としてとらえられない合体構造に備わっている、特有の全体的構造を……」

拳二「よくわからねぇこといいやがって。みんな、囲んじまってくれ。」

「「「はぁ~い」」」

悠「だから…巨乳に詰め寄られたらゲシュタルトが…」

「ぁたしはちいさいですよ?」

悠「あぁ、なら安心…じゃなくてぇ…」

拳二「かっかっか。」
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