ー談話ーラスタ・ラヴへようこそ【Ⅱ】~

ー和龍軒(3/11/夜)ー

悠「ちぇき。」

ともき「どもっ。」

千夜「……いらっしゃいませ」

悠「微妙に間があったな」

千夜「注文は」

悠「和龍すぺしゃる、焼き餃子、チャーハン全部大盛り。あとビール。」

ともき「和龍すぺしゃる大盛り。あと烏龍茶。」

悠「飲まないのか?」

ともき「お前みたく毎日毎日飲めるかよ。」

悠「餃子にはビールだろ。」

ともき「休肝日っとのを作れ。」

悠「にゃーん」

千夜「変な声だしてんじゃねぇぞ」

悠「にゃん?」

千夜「……」

ツカツカツカツカ…ゴスッ!

悠「いでぇ!?」

ともき「わざわざこっちまで来て蹴りに来るとは…」

悠「背中いてぇ…」

千夜「次は膝な」

悠「蹴りより料理を出してくれ…」

千夜「ふん。」

ともき「今日はひとりか?」

千夜「あずみは休み。オフクロは何かの集まりだ。」

悠「ズルルル……食い終わったら手伝うか」

千夜「あぁ?」

悠「いや、ひとりだと忙しいだろ。」

千夜「別に」

悠「素直じゃないなぁ」

千夜「ほっとけ」

ともき「けど、本当にひとりで大丈夫なのか?」

千夜「ガキやトーシロじゃねぇんだ。このくらい回せる。」

悠「けど、手伝いがいればさらに効率はいい」

千夜「いいから黙ってくえよ」

悠「ズルルル…ズルルル…」

ともき「本当に黙って食い出した。」

悠「ズルルル…いや、ほら結局きのう食いに来なかったじゃん。もう頭のなかがラーメンウイルスに侵食されてて」

ともき「それは解るな。」

悠「ラーメンってときどき無償に食いたくなるよな。細いちぢれ麺と芳ばしい醤油ベースのスープと味の染みたチャーシュー。シャキシャキのもやしもいいし、コーンや高菜なんかも上手い。中華サイコー。」

千夜「そんなにいいかぁ?」

悠「自慢じゃないがおれは麺類大大好き人間だからな。ご飯がないなら麺を食べればいいじゃない。」

ともき「そういや…いっつも冷蔵庫になにかの麺が入ってるな。」

悠「焼きそばは常備、うどんは冷凍庫、乾燥麺は戸棚。いつなにがあっても麺は食える」

千夜「そこまでか」

ともき「うちに泊まりに来るときも焼きそばの材料買ってくるよな」

悠「手軽で美味いからな焼きそば。あ、もしかして嫌だったか?」

ともき「いや、普通に好きだぞ。」

悠「そんな…好きなんて告白いまされても」

ともき「……」

ツカツカ…ゴスッ!

悠「いでぇ!?」

千夜「もうちょい勢いつけてやってもいけるぞ」

ともき「次からそうする」

悠「なんで飯食ってる最中に二回も蹴られんとあんのや…」

ともき「悠の発言が悪い」

悠「乱暴にするのが好きなのか?」

ともき「もっかい蹴ったろうか…」
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