ー談話ーラスタ・ラヴへようこそ【Ⅱ】~

ーラスタ・ラヴ(2/25/夜)ー

悠「光熱費、水道費、電気代、家賃…………よしっ。ほい、今月分お支払します」

拳二「ひいふうみい……確かに、預かった。」

悠「はぁ…。二十五日来るたびに払えるかとヒヤヒヤする」

拳二「かっかっか。払えないなら身体で払ってもらうだけだ」

悠「掘られるのは勘弁…」

拳二「アホか!あ、いや……お前なら売れるかもな…。うん。」

悠「おい、冗談でもやめろ。マジな目で見るな。」

拳二「払うもんさえ払えば売りとばしゃあしねぇよ」

悠「ヤクザかよ」

拳二「ヤクザだが?」

悠「そうだった…。っか、友人を売ろうとするな」

拳二「馬鹿。むしろ親切だろ。」

悠「あー?」

拳二「金に困ったらいつでも仕事を紹介してやるっていってんだよ。」

悠「人身売買は仕事を紹介って意味じゃないからな。」


拳二「冗談だ。俺は王じゃねぇ。そんなえぐいまねしねぇよ。」

悠「王は…やっぱりマジ者なのか」

拳二「少なくとも悪人なのは絶対だ。」

悠「はぁ…」

拳二「そんな面すんなよ。なんか有れば俺ぁが居るだろう」

悠「拳二はダメだ。」

拳二「なんでだよ」

悠「拳二は確かに腕っぷしなんかは頼りになるけど、絶対にベストタイミングで現れないだろ。来るとしたらギリノギリか最悪終わったあとだろ」

拳二「俺も人間だ。何もかも完璧完全なタイミングでなんて動けねぇわ」

悠「うるせぇよ。人間の中でも微妙な部類だろ。」

拳二「ほっとけ。」

悠「っか、それより重要なのはな」

拳二「あ?」

悠「何か起こる前にどうにかしろよ!お前らはいつもいつもい~~つも、行動が遅いんだよ。たまには事件が起こる前に止めろよ。」

拳二「悠、勘違いしてるぜ」

悠「あー?」

拳二「なんか起こったら仕方なくどうにかしようと動くのが俺らだ。何かが起こる前に止めるのはお前の仕事だ。」

悠「おれはそんな事を仕事にしてるつもりはないし、一般人ってこと忘れんな」

拳二「いいじゃねぇかよ。」

悠「なんも良かねぇよ」

拳二「かっかっか。」

悠「笑って誤魔化すなよ」

拳二「それより、飯でもくいにかねぇか。今夜は俺がおごってやんぜ」

悠「それ、おれが今、支払った金じゃん」

拳二「かっかっか。きっちり還元してやってるだろ。」

悠「いや、違うだろ」

拳二「こまけぇこたぁいいんだよ」

悠「むっ…確かに、ルーミアさんもそういってるな。」

拳二「誰だよ」

悠「こまけぇこたぁいいんだよ」

拳二「わけわからんやっちゃな…」

悠「わかんねぇことを考えるな頭いたくならぁ。」

拳二「……そうだな。」

悠「だろ?」

拳二「よっしゃ、じゃあ飯だ。飯。」

悠「なんかあったかいの食いたいな。」

拳二「鍋とかか?」

悠「なら、蟹食いたい、蟹超好き。」
28/100ページ
スキ