ー談話ーラスタ・ラヴへようこそ【Ⅱ】~

ーラスタ・ラヴ(2/22/夜)ー

悠「再びちぇき」

翡翠「…ちぇき…」

美喜「あらあら、翡翠ちゃんいらっしゃい」

悠「まぁ、解ってたけどね。軽く無視されることくらい。よっこいしょ」

ドサササッ

澪「なんだその本の山」

悠「薬膳関連の本。一緒に読むか?」

澪「遠慮しとく。」

悠「じゃ、とりあえず…烏龍茶くれ」

美喜「ここ、漫喫じゃないのよ」

悠「そうツンケンしないでくれ。最近、家だとゆっくり本も読めないだから。」

澪「何かあったのか?」

悠「いや、デコとかがうるさいのと構ってオーラが出まくりなんだ」

美喜「犬や猫じゃないんだか」

翡翠「…みゃあ…」

美喜「翡翠ちゃんは猫かも知れないわね。うん。」

悠「おれも大概だけど美喜も結構アレだよな」

美喜「アレってなによ。」

悠「いや、別になんでもないです。」

澪「そういえば翡翠ちゃんはなんでいるんだ?」

悠「さっき拾った」
ペラペラ…

澪「猫ネタはもういい」

悠「駅で会ったんだ。」
ペラペラ…

澪「ダメだもう本の虫だよ」

美喜「何してたの?」

翡翠「…ほんやさんいくとちゅうであった…」

澪「あぁ、それで悠と一緒に本屋にいったと?」

翡翠「…コクコク…」

悠「そゆこと」
ペラペラ

澪「面白いか?」

悠「いいぞ。」
ペラペラ

翡翠「…なんてよむの?…」

悠「薬膳(やくぜん)学書。薬膳の歴史とかを書いてあるんだ。」

翡翠「…やくぜん?…」

悠「うむ。食・薬・医の数千年の歴史から見ると、食からの「食薬同源」「食医同源」の思想から始め、中医薬学の発生、発展を促進し、今に至る一貫した伝承をしてきたんだ。『黄帝内経』「素問」臓気法時論篇第二十二において「五穀為養、五果為助、五畜為益、五菜為充、気味合而服之、以補益精気」という言葉がよく引用されてて。これらは、食の医療作用を明確に解説しているんだ。」

翡翠「…?…」

悠「五穀っていうのは麦、黍、稗、稲、豆のことで穀類は主な食材として五臓を養う。五果っていうのはスモモ、杏、大棗、桃、栗。果物は五臓の働きを助ける。五畜は鶏、羊、牛、犬(馬)豚だ。肉類は五臓を補って、五菜は葵、薤、葱、韭、野菜により五臓を充実させる。」

翡翠「……」

悠「つまり、多くの食材を組合せ、バランスがよく、身体の精気を補うことができると解釈し、さらに食材によってそれぞれの臓腑に働くことも認められる。五穀については、他にも「周礼、天官、疾医」では、麻、黍、稗、麦、豆。「孟子、滕文公上」では、稲、黍、稗、麦、菽。「楚辞、大招」では、稲、稗、麦、豆、麻「素問、臓気法時論」では、粳米、稗、麦、大豆、黄黍などの記載があるんだぞ。それで…」

澪「悠」

悠「うん?」

澪「横見てみ」

悠「?」

翡翠「…すぅすぅ…」

悠「……おれの話ってつまらん?」

澪「いや、まぁ子供だからな。」
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