ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】

ーラスタ・ラヴー

美喜「あー…」

澪「……」

美喜「つー…」

澪「……」

美喜「いー…」

澪「はぁ…オーナーだらしないです。起きてください。」

美喜「だって、暑いんだもん…。なんで、こんな時に空調が調子悪いのよ。」

澪「明日までには新品になるからいいじゃないですか。しかも、本郷さんのご厚意でタダ」

美喜「待てない。なので今日は仕事お休み。あー、暑い…」

澪「そんな無茶苦茶な…。しかも腹見えてま……。って、オーナー、シャツは?!」

美喜「へ?着てないわよ。暑いからジャージだけ。」
澪「シレッと言わないで下さいよ……」

美喜「どうせ、誰も来ないしいいじゃない。」

澪「いや…いつも皆突然くるでしょ。」

美喜「さっき休業のプレート掛けといたから平気。」

澪「なに、計画的なことしとんすか…」

美喜「はぁ…もー…暑いわ」

澪「聞いてないし(人の話を)」

美喜「知ってる?夏場ってね。女の子の胸の谷間とか汗がたまって汗疹とか出ちゃうのよ…本気で脱脂綿とか詰めたくなっちゃうのよ?」

澪「聞いてないし(そんな話)」

美喜「はぁ…私も蒸れそうだわ…最悪。」

悠「いやー、そうやって胸元パタパタしてチラチラと見える谷間とか最高だけどな。もうちょいジッパー降ろしてくれたら全部見えそうだし。」

美喜「……」

澪「……」

悠「……」

美喜「それ以上見るなら見物料に眼球二つ寄越しなさい。」

ゴキャ…
両手で悠の頭を押さえて、横に90度捻った。

悠「ぐぅも?!首!くびいぃい?!」

美喜「ったく、どっから沸いたのよ。」

悠「お、おま…首とか…死ぬだろ!」

美喜「澪、池袋署の生活安全科に恩着せがましくネチネチと変態を捕まえたって電話して。」

悠「まぁ、落ち着け。そんなに俺を犯罪者にしたいのか。」

澪「したいも何も、現行犯でしっかり犯罪者だけどな。」

美喜「はぁ、何しに来たのよ。休業のプレート掛かってたでしょ。」

悠「そうだったかな。いや、ただ遊びに来ただけなんだけどな。」

美喜「……暑い中、アンタみたいに暑苦しいのの相手はごめんなんだけど。」

悠「俺の何処が暑苦しい」

澪「前髪、後ろ髪、服の色」

美喜「行動、言動、性格。」

悠「ははは…言うなぁ。俺のLIFEはもう0だぞ。」

美喜「と言うことで帰ってくれない?」

悠「じゃあ、今回は素直に帰るから今度デートしないか泊まりがけで。」

美喜「顔洗って出直してね。出直しても無理だけど。」

悠「じゃあ、澪、ヤラないか?」

澪「本当に病院行ってこい。」

悠「あーあー、しゃーない帰るか。じゃ、これ、冷して食えよー。」

美喜「あ、ちょ、なによこれ」

澪「行っちゃったな。」

美喜「あ、水まんじゅうとわらびもち。」

澪「手作りみたいだな。…っか、普通にこれ渡しにきただけだったのか。」

美喜「一連の変態行動さえしなけりゃいいのに…。」
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