ー特別編ー黄色のCurrency
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一通り話を聞き終わり俺はep札で支払いをしてまた、明治通りに戻った。
「悠どうする。もう店は全部まわったよな?」
澪がお土産のゴマ団子を口にほうり込む。
なかなか一連の動きがカッコいい俺も同じように口にほうり込んで答えた。
「少し気になる事ができたし俺はもう少し歩いてみるよ。」
紅がギュッと首に腕を回してくる。暑苦しい。
「さてはなにか解ったか?」
「ま、ちょっとな。」
「やっぱり、とぼけた振りして凄いな。」
将也が尊敬の眼差しで見てくれた。
実はなんにもしてないなんて言えなくなってしまう。
俺がどう返事をしようかと考えていると目の前にメルセデスが停車してドアが開いた。
「調査は進んでるか?」
車から降りてきた王様は挨拶も世間話もなく、早く、鋭く聞きたいことだけを聞いてくる。
同時に俺以外全員の背筋が伸びた。
コイツの言葉と存在には天然の敬礼機能がついている。
「ま、順調に進んでるかな。」
「…進展なしか。」
崇は冷たく鼻で笑った。
なんかムカついたので俺はホリイの事はまだ黙っていた。
「まぁいい。まだ動くんだろ。乗れ。」
王様はRVに戻り。
俺もしぶしぶ車に乗った。
窓を開けて誰かついてくるかと聞いたけど、来なかった。
…………
ビックリガードを潜って池袋駅の西口に戻る途中、俺は車を止めてもらった。この前の金券ショップに寄ってみる。
「少し待っててくれ。」
王様は何にも反応せず。
運転席にいる本郷は人差し指と中指の二本を振って返事(?)をした。
コイツらは会話のレスポンスが出来ないのかと俺は思いながら店のドアを開けた。
ガラスケースのむこうの店員のキャップもWWFから全日プロレスに変わっていた。
俺はNPOの封筒から十枚抜いて、円に換金してもらった。たった二日のあいだにレートは、100epが六百二十五円に値上がりしている。
円はドルやユーロばかりでなく、epのような地域通貨にさえ弱いようだ。
俺はケースの上にカラーコピーをのせた。
「ちょっとこれ見てくれないかな。」
退屈していたのだろうか。店員は興味しんしんといった顔で乗り出してくる。
「このなかにいるやつで、この店に顔をだしたのはいないかな」
店員はキャップのつばを後ろにまわした。よく見ようとコピー紙の束にかがみこむ。じっくりとページをめくっていった。
「こいつとこいつとこいつ」
指をはさんだところを順番に広げながらそういった。
「これ、やっぱり偽札づくりを追ってるんだろ。あんた、学生服きてたけど、実は私立探偵かなんかなの。今度の休みのとき俺にも手伝わせてくれよ。」
三人のなかにしっかりとホリイの坊主頭が入っていた。
偽札の噂はもう池袋の街にもかなり広がっているようだった。そろそろ時間がなくなってきていた。
俺は礼をいって金券ショップをでると、王様が待っているメルセデスに乗り込んだ。
「悠どうする。もう店は全部まわったよな?」
澪がお土産のゴマ団子を口にほうり込む。
なかなか一連の動きがカッコいい俺も同じように口にほうり込んで答えた。
「少し気になる事ができたし俺はもう少し歩いてみるよ。」
紅がギュッと首に腕を回してくる。暑苦しい。
「さてはなにか解ったか?」
「ま、ちょっとな。」
「やっぱり、とぼけた振りして凄いな。」
将也が尊敬の眼差しで見てくれた。
実はなんにもしてないなんて言えなくなってしまう。
俺がどう返事をしようかと考えていると目の前にメルセデスが停車してドアが開いた。
「調査は進んでるか?」
車から降りてきた王様は挨拶も世間話もなく、早く、鋭く聞きたいことだけを聞いてくる。
同時に俺以外全員の背筋が伸びた。
コイツの言葉と存在には天然の敬礼機能がついている。
「ま、順調に進んでるかな。」
「…進展なしか。」
崇は冷たく鼻で笑った。
なんかムカついたので俺はホリイの事はまだ黙っていた。
「まぁいい。まだ動くんだろ。乗れ。」
王様はRVに戻り。
俺もしぶしぶ車に乗った。
窓を開けて誰かついてくるかと聞いたけど、来なかった。
…………
ビックリガードを潜って池袋駅の西口に戻る途中、俺は車を止めてもらった。この前の金券ショップに寄ってみる。
「少し待っててくれ。」
王様は何にも反応せず。
運転席にいる本郷は人差し指と中指の二本を振って返事(?)をした。
コイツらは会話のレスポンスが出来ないのかと俺は思いながら店のドアを開けた。
ガラスケースのむこうの店員のキャップもWWFから全日プロレスに変わっていた。
俺はNPOの封筒から十枚抜いて、円に換金してもらった。たった二日のあいだにレートは、100epが六百二十五円に値上がりしている。
円はドルやユーロばかりでなく、epのような地域通貨にさえ弱いようだ。
俺はケースの上にカラーコピーをのせた。
「ちょっとこれ見てくれないかな。」
退屈していたのだろうか。店員は興味しんしんといった顔で乗り出してくる。
「このなかにいるやつで、この店に顔をだしたのはいないかな」
店員はキャップのつばを後ろにまわした。よく見ようとコピー紙の束にかがみこむ。じっくりとページをめくっていった。
「こいつとこいつとこいつ」
指をはさんだところを順番に広げながらそういった。
「これ、やっぱり偽札づくりを追ってるんだろ。あんた、学生服きてたけど、実は私立探偵かなんかなの。今度の休みのとき俺にも手伝わせてくれよ。」
三人のなかにしっかりとホリイの坊主頭が入っていた。
偽札の噂はもう池袋の街にもかなり広がっているようだった。そろそろ時間がなくなってきていた。
俺は礼をいって金券ショップをでると、王様が待っているメルセデスに乗り込んだ。