ー特別編ー西池袋ノマドトラップ
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おれはレオンに取材を開始した。
コラムを書く前に、ひと通りのノマドワーカーの生活がどんなものか、頭に入れておきたい。まあ、ほとんどは捨ててしまう情報だが、そいつがないとコラムがしまらなくなるのだ。
「ノマドって、フリーランスなの?」
「まぁ、だいたいは個人事業主かな。何人かで集まって、会社にしてる奴もいるけど。」
「で、街のあちこちで仕事するんQだよな。例えば、どんなこと?」
レオンの目が背後の窓から、おれに戻った。八つは何を気にしていたんだろうか。流れるように、おれが初めて会ったノマドワーカーは言う。
「カフェやファストフード。図書館もいいね。電源席もあるし、二時間はたっぷり使える。もちろん、ここみたいなコワーキングスペースも問題ない。」
「おれは自分の部屋で仕事するんだけど、何でそうしないのかな」
それが最大の疑問だ。なんだか引きこもりの反対のようにも思える。出っぱなしで仕事をする遊牧民。
「僕の部屋は六畳ぐらいしかないし、ベッド以外は何にもないんだ。狭くてとても仕事なんてする気にはならないよ。自分の部屋で仕事してて、いいアイデアなんて浮かばないよね。」
そいつはおれも賛成。まぁ、外にいってもいいアイディアはなかなか見つからないが。
「一日のスケジュールなんてあるのかな」
「いそがしいとき、それともひまなとき、どっちがいい?」
フリーランスなのだ。ひまなときはとことんひまだろう。そちらはおれでも想像がついた。
「飛びっきり忙しいときがいいな。」
レオンがにやりと笑った。ハットのつばをあげて、目を丸くする。
「酷いときは三日も四日も部屋に戻らないな。朝一でファストフードに行って、朝メニューで軽く飯を済ませて、仕事しながら充電する。昼はコンビニ弁当を公園かどっかで食って、午後はスタバか図書館で仕事。夜は二十四時間営業のファミレスでまた仕事。朝方にちょっと仮眠取るだけで、次の日も同じことの繰り返しだよ。二日目まではいいけど、三日目以降はぼろぼろになるね。」
ハードボイルドな感じでフッと息を吐いて笑った。やさぐれノマド。おれはスマホのレコーダーを確認した。コイツを持つようになってから、ICレコーダーは不要になった。いつか人間も不要にならなければいいんだが。
「何だか、大変な働き方だな。ノマドって、そんな厳しいんだ。」
レオンはつまらなそうな顔をする。
「新しい働きかなんて、メディアが言うのはほとんど幻想だよ。ITの仕事のどん底で、低賃金の骨折り作業を大量にこなさなくちゃ生活していけない。優雅なノマドなんて、全体のほんの一割くらいじゃないかな。あとはみんな僕と変わらないと思う。」
ITのどぶさらいと、茶屋の店番。どちらがいいのか悩ましい問題だ。低賃金は共通してるけどね。
コラムを書く前に、ひと通りのノマドワーカーの生活がどんなものか、頭に入れておきたい。まあ、ほとんどは捨ててしまう情報だが、そいつがないとコラムがしまらなくなるのだ。
「ノマドって、フリーランスなの?」
「まぁ、だいたいは個人事業主かな。何人かで集まって、会社にしてる奴もいるけど。」
「で、街のあちこちで仕事するんQだよな。例えば、どんなこと?」
レオンの目が背後の窓から、おれに戻った。八つは何を気にしていたんだろうか。流れるように、おれが初めて会ったノマドワーカーは言う。
「カフェやファストフード。図書館もいいね。電源席もあるし、二時間はたっぷり使える。もちろん、ここみたいなコワーキングスペースも問題ない。」
「おれは自分の部屋で仕事するんだけど、何でそうしないのかな」
それが最大の疑問だ。なんだか引きこもりの反対のようにも思える。出っぱなしで仕事をする遊牧民。
「僕の部屋は六畳ぐらいしかないし、ベッド以外は何にもないんだ。狭くてとても仕事なんてする気にはならないよ。自分の部屋で仕事してて、いいアイデアなんて浮かばないよね。」
そいつはおれも賛成。まぁ、外にいってもいいアイディアはなかなか見つからないが。
「一日のスケジュールなんてあるのかな」
「いそがしいとき、それともひまなとき、どっちがいい?」
フリーランスなのだ。ひまなときはとことんひまだろう。そちらはおれでも想像がついた。
「飛びっきり忙しいときがいいな。」
レオンがにやりと笑った。ハットのつばをあげて、目を丸くする。
「酷いときは三日も四日も部屋に戻らないな。朝一でファストフードに行って、朝メニューで軽く飯を済ませて、仕事しながら充電する。昼はコンビニ弁当を公園かどっかで食って、午後はスタバか図書館で仕事。夜は二十四時間営業のファミレスでまた仕事。朝方にちょっと仮眠取るだけで、次の日も同じことの繰り返しだよ。二日目まではいいけど、三日目以降はぼろぼろになるね。」
ハードボイルドな感じでフッと息を吐いて笑った。やさぐれノマド。おれはスマホのレコーダーを確認した。コイツを持つようになってから、ICレコーダーは不要になった。いつか人間も不要にならなければいいんだが。
「何だか、大変な働き方だな。ノマドって、そんな厳しいんだ。」
レオンはつまらなそうな顔をする。
「新しい働きかなんて、メディアが言うのはほとんど幻想だよ。ITの仕事のどん底で、低賃金の骨折り作業を大量にこなさなくちゃ生活していけない。優雅なノマドなんて、全体のほんの一割くらいじゃないかな。あとはみんな僕と変わらないと思う。」
ITのどぶさらいと、茶屋の店番。どちらがいいのか悩ましい問題だ。低賃金は共通してるけどね。