ー特別編ー池袋@亀有エクスプレス
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【綾小路さん、こんにちは。私は静江さんの友人で、リョウコといいます。あれこれと彼女から、あなたの話を聞いて、どうしてもお話してみたくなって、いけないと思いながら、メールを打ってしまいました。綾小路さんは悪い女の子は嫌いですか?わたしは池袋に住んでいるので、いつでも時間は作れます。お返事ください、まってまーす。】
おれは適当に打ったメールを両津に見せた。唇を動かしながら画面を読んで奴は言った。
「悠、お前ってけっこう文才あるな」
えっへん。胸を張る。おれだって伊達にストリートファッション誌で、コラムの不定期連載を持ってるわけじゃない。おれは送信ボタンを押した。
「どうせ、綾小路は携帯であちこちの女に声をかけているはずだ。ナンパ師なんて、やることはみんな同じだからな。だとしたら、逆にメール一通で釣れるかもしれない。おいしい餌の吉音……この女は若いしバストも太もも最高。ちゃんと静江の名前も出して、迷惑メールじゃないこともアピールしておいたしな」
両津は目をしばたいて、おれの方を見た。
「悠、おまえ、警察にならないか。お前なら、向いてると思うんだが」
何度か言われたことがある。
「おれ、制服にアレルギーがあるんだ。みんなと同じ格好をしてると、じんましんが出る。」
「そうか、おしいな。うちの派出所でガンガンしごいてやったのに。」
死んでもこいつの部下なんかになるかと思ったが、笑顔でおれは言ってやった。
「どう思う?やつは喰いついてくるかな」
両津は自分のスマホをとりだして、しげしげと吉音の写真を見つめていた。
「この子なら、来る。百パーセント来る。」
自分の趣味の話じゃないのだが。誰か、このクロマニヨンに突っこんでやってくれ。
メールの送信が終わると、やつはいった。
「これから、どうする」
「ちょっと待ってみるかな」
おれには何人か、AVや風俗のスカウトやナンパ師の友人がいる。あいつらの特徴は、とにかく女に対してはマメなことである。自分に送られたおいしいメールを三十分も放っておくなんて自殺行為なのだ。女たちの気はいつ変わるかわからないからな。両津はトレンチのポケットから、何かのガイドブックを取りだした。何でも出てくる魔法のポケット。
「じゃあ、待ってる間にわしと腹ごしらえをせんか」
東京ラーメンガイドと表紙には書かれていた。池袋はラーメンの激戦区。大勝軒、すみれ、えるびす、中本、光麺、生粋、みやざわ、和龍軒……。名店といわれるラーメン屋がずらりと綺羅星のように揃っている。
「だったら近いから和龍軒に行こうか」
パイプベンチを離れて、石張りの広場を歩きだしたところで、両津の携帯が歌いだした。なんで、このオヤジがメールの初音ミクを入れてるんだ。しかも「千本桜」とい選曲である。照れもせずに奴は、おれに画面を見せてきた。
【リョウコさん、初めまして綾小路です。凄くシャメが可愛かったので、ちょっとびっくりしました。ぜひ、あってお話したいです。今日は19時からなら、時間は空きます。池袋のどこかで待ち合わせて、何かおいしいものでも食べませんか?】
両津勘吉の腕が振るえていた。携帯電話を握りつぶしそうな勢いである。
「くそっ、やっぱり綾小路はただのナンパ師だったのか。ぶざけおって。静江ちゃんの純情どうしてくれる!」
「リョウコさんじゃなくて、両津さん、あんたが会いにいってみるかい」
「おう。だが人目につくところはマズいな。やつにはたっぷりお灸をすえてやらねばならん。」
「了解」
そういって、おれは口笛を吹きながら、送信のメールを入力した。
おれは適当に打ったメールを両津に見せた。唇を動かしながら画面を読んで奴は言った。
「悠、お前ってけっこう文才あるな」
えっへん。胸を張る。おれだって伊達にストリートファッション誌で、コラムの不定期連載を持ってるわけじゃない。おれは送信ボタンを押した。
「どうせ、綾小路は携帯であちこちの女に声をかけているはずだ。ナンパ師なんて、やることはみんな同じだからな。だとしたら、逆にメール一通で釣れるかもしれない。おいしい餌の吉音……この女は若いしバストも太もも最高。ちゃんと静江の名前も出して、迷惑メールじゃないこともアピールしておいたしな」
両津は目をしばたいて、おれの方を見た。
「悠、おまえ、警察にならないか。お前なら、向いてると思うんだが」
何度か言われたことがある。
「おれ、制服にアレルギーがあるんだ。みんなと同じ格好をしてると、じんましんが出る。」
「そうか、おしいな。うちの派出所でガンガンしごいてやったのに。」
死んでもこいつの部下なんかになるかと思ったが、笑顔でおれは言ってやった。
「どう思う?やつは喰いついてくるかな」
両津は自分のスマホをとりだして、しげしげと吉音の写真を見つめていた。
「この子なら、来る。百パーセント来る。」
自分の趣味の話じゃないのだが。誰か、このクロマニヨンに突っこんでやってくれ。
メールの送信が終わると、やつはいった。
「これから、どうする」
「ちょっと待ってみるかな」
おれには何人か、AVや風俗のスカウトやナンパ師の友人がいる。あいつらの特徴は、とにかく女に対してはマメなことである。自分に送られたおいしいメールを三十分も放っておくなんて自殺行為なのだ。女たちの気はいつ変わるかわからないからな。両津はトレンチのポケットから、何かのガイドブックを取りだした。何でも出てくる魔法のポケット。
「じゃあ、待ってる間にわしと腹ごしらえをせんか」
東京ラーメンガイドと表紙には書かれていた。池袋はラーメンの激戦区。大勝軒、すみれ、えるびす、中本、光麺、生粋、みやざわ、和龍軒……。名店といわれるラーメン屋がずらりと綺羅星のように揃っている。
「だったら近いから和龍軒に行こうか」
パイプベンチを離れて、石張りの広場を歩きだしたところで、両津の携帯が歌いだした。なんで、このオヤジがメールの初音ミクを入れてるんだ。しかも「千本桜」とい選曲である。照れもせずに奴は、おれに画面を見せてきた。
【リョウコさん、初めまして綾小路です。凄くシャメが可愛かったので、ちょっとびっくりしました。ぜひ、あってお話したいです。今日は19時からなら、時間は空きます。池袋のどこかで待ち合わせて、何かおいしいものでも食べませんか?】
両津勘吉の腕が振るえていた。携帯電話を握りつぶしそうな勢いである。
「くそっ、やっぱり綾小路はただのナンパ師だったのか。ぶざけおって。静江ちゃんの純情どうしてくれる!」
「リョウコさんじゃなくて、両津さん、あんたが会いにいってみるかい」
「おう。だが人目につくところはマズいな。やつにはたっぷりお灸をすえてやらねばならん。」
「了解」
そういって、おれは口笛を吹きながら、送信のメールを入力した。