ー特別編ー命ヲ啜ル玩具
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おれはあわてていった。
「冗談だよ。金はいらない。でもなんで、チャイニーズ・ヘルスに日本人の女がいるんだ」
「ああ、うちの店はハンドサービスだけで、自分は脱がなくていいから。日本人なのに片言の日本語で、中国名をもってるなんて、おかしいね」
コモモはにこにこと笑ってみせた。
この口には、ハンドサービスなんて一番にあわない言葉だ。
「それで、あんたのトラブルってなんだ?」
コモモの顔色が、ぱっと花が咲くように明るくなった。現金な女。
「ここでは話しにくいから、わたしがお茶をご馳走します」
おれは縁側から室内にむかって声をかけた。
広間で休んでいる真桜を呼んだのだ。
真桜は縁側に出てくると、さっとコモモの全身に目を走らせた。
まんざらでもなさそうな表情でおれにうなずく。
「話を聞いてくる」
おれがそういうと、真桜はいった。
「どうせ遅くなるなら、ちょっとがんばってこいなの。かわいい子じゃないかなの。」
コモモは上品に笑って間口一間の家をでていった。
声を殺して、おれはいう。
「妙なこというな。あいつ、北口のチャイニーズ・ヘルスのキャッチだぞ」
真桜はぎらりと凄みのある笑顔になった。
「悠、お前も大人になったもんだななの。中国娘とつきあうなんてななの。」
おれは尻尾を巻いて、コモモのあとについていった。。
日本でも中国でも、女の怖さは変わらないよな。
コモモはおれを池袋北口のドトールコーヒーまでつれていった。
道中には何軒も喫茶店があるのだが、見向きもしない。
昼過ぎでがらがらの店に入ると、胸をはっておれにいった。
「悠さん、ブレンドコーヒーでいいですか」
おれがうなずくと注文カウンターにむかい、サービス券をだした。
百八十円のコーヒーが百円になるチケットだ。
ものすごくケチな女。
おれがあきれて見ているとコモモが振り向いた。
「八十円は中国なら大金。週給の十分の一になる」
おれのような低額取得者だと日本の四、五千円くらいだろうか、意味がわからずにいう。
「ふーん、中国で働くって大変なんだな」
コモモはおれに抱きつくくらいの勢いで身体を寄せてきた。
「悠さん、あなたは、それをわかってくれるのか」
見開いた目は恐ろしく真剣だった。
意味が全然わからなかったが、ドトールのカウンターで、凄腕キャッチをこれ以上興奮させたくなかった。
「ああ、早く禁煙席にいこう」
おれはガキのころから酒はのんだが、タバコは吸わなかった。
まえに話したことがあっただろうか。
悪いお友だちのあいだでもタバコを吸うやつがカッコよくは見えなかったのだ。
おかげでおれの肺と前歯は、池袋の空をいく雲のように今も十分クリーンだ。
おれたちは二階の禁煙席にむかって、角度の急な階段をあがった。
白いマイクロミニのコモモの桃尻は、控えめにいって見事な眺めで、おれはドトールが七階建てじゃないことを残念におもったくらいである。
「冗談だよ。金はいらない。でもなんで、チャイニーズ・ヘルスに日本人の女がいるんだ」
「ああ、うちの店はハンドサービスだけで、自分は脱がなくていいから。日本人なのに片言の日本語で、中国名をもってるなんて、おかしいね」
コモモはにこにこと笑ってみせた。
この口には、ハンドサービスなんて一番にあわない言葉だ。
「それで、あんたのトラブルってなんだ?」
コモモの顔色が、ぱっと花が咲くように明るくなった。現金な女。
「ここでは話しにくいから、わたしがお茶をご馳走します」
おれは縁側から室内にむかって声をかけた。
広間で休んでいる真桜を呼んだのだ。
真桜は縁側に出てくると、さっとコモモの全身に目を走らせた。
まんざらでもなさそうな表情でおれにうなずく。
「話を聞いてくる」
おれがそういうと、真桜はいった。
「どうせ遅くなるなら、ちょっとがんばってこいなの。かわいい子じゃないかなの。」
コモモは上品に笑って間口一間の家をでていった。
声を殺して、おれはいう。
「妙なこというな。あいつ、北口のチャイニーズ・ヘルスのキャッチだぞ」
真桜はぎらりと凄みのある笑顔になった。
「悠、お前も大人になったもんだななの。中国娘とつきあうなんてななの。」
おれは尻尾を巻いて、コモモのあとについていった。。
日本でも中国でも、女の怖さは変わらないよな。
コモモはおれを池袋北口のドトールコーヒーまでつれていった。
道中には何軒も喫茶店があるのだが、見向きもしない。
昼過ぎでがらがらの店に入ると、胸をはっておれにいった。
「悠さん、ブレンドコーヒーでいいですか」
おれがうなずくと注文カウンターにむかい、サービス券をだした。
百八十円のコーヒーが百円になるチケットだ。
ものすごくケチな女。
おれがあきれて見ているとコモモが振り向いた。
「八十円は中国なら大金。週給の十分の一になる」
おれのような低額取得者だと日本の四、五千円くらいだろうか、意味がわからずにいう。
「ふーん、中国で働くって大変なんだな」
コモモはおれに抱きつくくらいの勢いで身体を寄せてきた。
「悠さん、あなたは、それをわかってくれるのか」
見開いた目は恐ろしく真剣だった。
意味が全然わからなかったが、ドトールのカウンターで、凄腕キャッチをこれ以上興奮させたくなかった。
「ああ、早く禁煙席にいこう」
おれはガキのころから酒はのんだが、タバコは吸わなかった。
まえに話したことがあっただろうか。
悪いお友だちのあいだでもタバコを吸うやつがカッコよくは見えなかったのだ。
おかげでおれの肺と前歯は、池袋の空をいく雲のように今も十分クリーンだ。
おれたちは二階の禁煙席にむかって、角度の急な階段をあがった。
白いマイクロミニのコモモの桃尻は、控えめにいって見事な眺めで、おれはドトールが七階建てじゃないことを残念におもったくらいである。