ー特別編ーWORLD・THE・LinkⅡ
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「池袋にすごく優秀なトラブルシューターがいるってきいてきたんだけど。街の裏とおもてにつうじていて、どんな人間も探しだせるし、難事件も解決できる。すこしおしゃべりだけど、頭脳明晰で……」
俺は目いっぱい鼻の穴をふくらませていった。
「頭脳明晰で、なに」
とがったあごの女は不思議そうにいう。
「けっこういい男だって」
俺はとんでもない自制心を発揮した。
その場にひざまずいて、空のうえにいる誰かに感謝の祈りをささげるのはやめたのだ。
金髪が上空でいった。
「いこう。噂は噂だ。」
リッカがいった。
「噂が本当かどうかたしかめなくていいの?」
「なに?」
俺は立ち上がり、やつの目を見た。
「どうせアンタもろくでもないトラブルをかかえてるんだろ。」
次に冗談をいったらモンゴリアンチョップをくらわせられそうな目付きで、プロレスラーのような男がにらみ返してきた。
女が小山のむこうからいった。
「話だけならいいでしょ、ヒデ、どいて」
狭い店のなか、舞台を総取っ替えするように男がひいて、代わりに女がまえにでた。
黒いTシャツの胸には白いロゴ。
ANTI-SUICIDE CLUB。
ロゴは形のいい胸のせいで、ななめ前方に張り出している。
オープンカフェの白い日よけのようだ。
小柄だが完璧なグラマー。
「私の名前は、西川瑞穂。うしろにいるのが、原田英比古。それに、お店の外にいるのが、島岡孝作。この三人がうちのクラブの主要メンバーなの」
俺は外の歩道を見た。
小柄なガキがひとり、炎天下のガードレールに腰かけている。
うなだれた首のうしろに日差しが落ちていた。
「こっちに呼んだほうがいいぞ。あんなところにいると熱中症になる」
気温は日陰で三十六度。
その日は殺人的な暑さだったのだ。
女はガードレールでしおれた若い男を振り替えるといった。
「それより私たちの話を本気で聞く気があるの。あるなら場所を変えたいんだけど」
俺は黒Tの女にいった。
「ちなみに、俺が話を聞かなければどうなるんだ」
女は肩をすくめる。
皮肉そうに唇の端をつりあげた。
「そうだな、またまとめて三人か四人死んじゃうだろうな。だからといって、それがあなたやうちのクラブのせいだってわけじゃないけど」
どうだっていいやという顔でそういった。
俺は天の邪鬼なので、逆にこういう態度のほうが興味をそそられる。
要するにあんまり女のほうからモーションはかけないほうがいいってこと。
「わかった話をきくよ。」
俺はリッカ、次にアズサてタッチをして店を出た。
俺の場合性格が悪いのは、完全にジジイの遺伝なのだ。
まあ、すべてが遺伝するなんていったら、ヒデというプロレスラーもどきにその場で半殺しにされただろうが。
俺は目いっぱい鼻の穴をふくらませていった。
「頭脳明晰で、なに」
とがったあごの女は不思議そうにいう。
「けっこういい男だって」
俺はとんでもない自制心を発揮した。
その場にひざまずいて、空のうえにいる誰かに感謝の祈りをささげるのはやめたのだ。
金髪が上空でいった。
「いこう。噂は噂だ。」
リッカがいった。
「噂が本当かどうかたしかめなくていいの?」
「なに?」
俺は立ち上がり、やつの目を見た。
「どうせアンタもろくでもないトラブルをかかえてるんだろ。」
次に冗談をいったらモンゴリアンチョップをくらわせられそうな目付きで、プロレスラーのような男がにらみ返してきた。
女が小山のむこうからいった。
「話だけならいいでしょ、ヒデ、どいて」
狭い店のなか、舞台を総取っ替えするように男がひいて、代わりに女がまえにでた。
黒いTシャツの胸には白いロゴ。
ANTI-SUICIDE CLUB。
ロゴは形のいい胸のせいで、ななめ前方に張り出している。
オープンカフェの白い日よけのようだ。
小柄だが完璧なグラマー。
「私の名前は、西川瑞穂。うしろにいるのが、原田英比古。それに、お店の外にいるのが、島岡孝作。この三人がうちのクラブの主要メンバーなの」
俺は外の歩道を見た。
小柄なガキがひとり、炎天下のガードレールに腰かけている。
うなだれた首のうしろに日差しが落ちていた。
「こっちに呼んだほうがいいぞ。あんなところにいると熱中症になる」
気温は日陰で三十六度。
その日は殺人的な暑さだったのだ。
女はガードレールでしおれた若い男を振り替えるといった。
「それより私たちの話を本気で聞く気があるの。あるなら場所を変えたいんだけど」
俺は黒Tの女にいった。
「ちなみに、俺が話を聞かなければどうなるんだ」
女は肩をすくめる。
皮肉そうに唇の端をつりあげた。
「そうだな、またまとめて三人か四人死んじゃうだろうな。だからといって、それがあなたやうちのクラブのせいだってわけじゃないけど」
どうだっていいやという顔でそういった。
俺は天の邪鬼なので、逆にこういう態度のほうが興味をそそられる。
要するにあんまり女のほうからモーションはかけないほうがいいってこと。
「わかった話をきくよ。」
俺はリッカ、次にアズサてタッチをして店を出た。
俺の場合性格が悪いのは、完全にジジイの遺伝なのだ。
まあ、すべてが遺伝するなんていったら、ヒデというプロレスラーもどきにその場で半殺しにされただろうが。