ー特別編ーワルツ・フォー・ベビー
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続く三分間でおれはぺしゃんこにのされた。
グデグデ麻痺する身体で三人は片付けたが、矢次に増援が来た。何人まで食えたかは覚えてない。
ただ、今度は動けなくなるまで感電させられ後は簡単にリンチ。
トラックにひかれた空き缶のように湿ったコンクリートに張りつく。
ガードで区切られた冬の空が冷たそうできれいだった。
俺は息を荒くしながら、全身で熱を感じていた。
いたみはじめる始めるのは今夜になってからだろう。まあいいやと思った。
予定より多く道連れにできたのだから。
久しぶりの運動にしては悪くない。
スタジャンが息を整えていった。
「あんな状態から、何十人も喰らいやがったて…最初でつぶれるだろ普通……。なあ、あんた、二度と上野にはくるなよ。俺はアンタの武勇伝は好きだ。だけど、つぎにこの街に顔をだしたら、やっぱり今日と同じことをする。いいな、こいつはアポロ全体の意思だ。」
上野のギャングはすぐに消えてしまった。
たのしそうに焼き鳥の皿をもって見物をしていた酔っ払いも、のれんをくぐって店に戻っていく。
俺は焼き鳥屋のオヤジに迷惑そうにいわれた。
「いつまでも寝てるとサツがくるぞ」
言われなくてもわかっていた。
俺は思いきり地面を殴り付けて立ち上がって首を鳴らした。
オヤジは驚いたようにいう。
「…平気なのか?」
「平気なわけあるか…ただ、人より少しだけ痛みと電に耐性があるだけだ」
俺は浅草通りまで戻ってタクシーを拾った。
これでまた明日から出直しだ。
その日は明け方にうとうとしただけで朝を迎えた。
ぐっすり寝てしまったら、身体中腫れてゾンビのようになる。
俺は朝イチでジャズタクシーに予約をいれた。
ルートは池袋と上野の往復だ。
そんなことならJRのほうが安いし早いとオヤジはいったが、どうしてもジャズタクシーでなきゃだめなのだといって、午後二時に西一番街で拾ってもらうことにした。
うちの真桜は心配そう素振りなどまるで見せずに、いつまでもガキだといって俺をののしった。
俺はぜんぜん平気だった。愛されているのは、日々わかっているからな。
西一番街で白いグロリアがとまり、なかから南条が例のレターカーディガンで降りてくると、俺の顔を見て、アイヴィーオヤジは叫んだ。
「どうしたんだ、悠」
俺の顔はあざだらけで、右目のうえには一センチ半ほどの浅い切り傷なんかもあり、それはひどい顔。
玄関マット代わりにアポロのガキに踏まれたのだから無理もなかった。
俺はタクシーにのりこみながらいった。
「上野でやられた。今日はアポロの頭と話をつけにいく。悪いけど南条さんもなにかあったら手を貸してくれ。あいつら、なにかトシさんのことで隠し事があるみたいなんだ」
俺は後部座席からなにか元気の出る音をかけてくれといった。オヤジは半白ひげでうなずくと、年の瀬の池袋を走り出した。
曲は電気楽器がびんびんの後期マイルス・バンドだった。
『ビッチェス・ブリュー』を大音量で流しながら、俺たちは前日の仇をとるためにアメ横に向かった。
グデグデ麻痺する身体で三人は片付けたが、矢次に増援が来た。何人まで食えたかは覚えてない。
ただ、今度は動けなくなるまで感電させられ後は簡単にリンチ。
トラックにひかれた空き缶のように湿ったコンクリートに張りつく。
ガードで区切られた冬の空が冷たそうできれいだった。
俺は息を荒くしながら、全身で熱を感じていた。
いたみはじめる始めるのは今夜になってからだろう。まあいいやと思った。
予定より多く道連れにできたのだから。
久しぶりの運動にしては悪くない。
スタジャンが息を整えていった。
「あんな状態から、何十人も喰らいやがったて…最初でつぶれるだろ普通……。なあ、あんた、二度と上野にはくるなよ。俺はアンタの武勇伝は好きだ。だけど、つぎにこの街に顔をだしたら、やっぱり今日と同じことをする。いいな、こいつはアポロ全体の意思だ。」
上野のギャングはすぐに消えてしまった。
たのしそうに焼き鳥の皿をもって見物をしていた酔っ払いも、のれんをくぐって店に戻っていく。
俺は焼き鳥屋のオヤジに迷惑そうにいわれた。
「いつまでも寝てるとサツがくるぞ」
言われなくてもわかっていた。
俺は思いきり地面を殴り付けて立ち上がって首を鳴らした。
オヤジは驚いたようにいう。
「…平気なのか?」
「平気なわけあるか…ただ、人より少しだけ痛みと電に耐性があるだけだ」
俺は浅草通りまで戻ってタクシーを拾った。
これでまた明日から出直しだ。
その日は明け方にうとうとしただけで朝を迎えた。
ぐっすり寝てしまったら、身体中腫れてゾンビのようになる。
俺は朝イチでジャズタクシーに予約をいれた。
ルートは池袋と上野の往復だ。
そんなことならJRのほうが安いし早いとオヤジはいったが、どうしてもジャズタクシーでなきゃだめなのだといって、午後二時に西一番街で拾ってもらうことにした。
うちの真桜は心配そう素振りなどまるで見せずに、いつまでもガキだといって俺をののしった。
俺はぜんぜん平気だった。愛されているのは、日々わかっているからな。
西一番街で白いグロリアがとまり、なかから南条が例のレターカーディガンで降りてくると、俺の顔を見て、アイヴィーオヤジは叫んだ。
「どうしたんだ、悠」
俺の顔はあざだらけで、右目のうえには一センチ半ほどの浅い切り傷なんかもあり、それはひどい顔。
玄関マット代わりにアポロのガキに踏まれたのだから無理もなかった。
俺はタクシーにのりこみながらいった。
「上野でやられた。今日はアポロの頭と話をつけにいく。悪いけど南条さんもなにかあったら手を貸してくれ。あいつら、なにかトシさんのことで隠し事があるみたいなんだ」
俺は後部座席からなにか元気の出る音をかけてくれといった。オヤジは半白ひげでうなずくと、年の瀬の池袋を走り出した。
曲は電気楽器がびんびんの後期マイルス・バンドだった。
『ビッチェス・ブリュー』を大音量で流しながら、俺たちは前日の仇をとるためにアメ横に向かった。