ー特別編ーWORLD・THE・Link【後】
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液晶画面からは今にもとろけるような声が聞こえてきそうだ。
…今日も最高にクールだねー、悠さん…
目覚めたばかりの俺の身体が震え出した。
こいつが…こいつが佐伯イッセイのユーモアだというなら、俺はやつを絶対に許さない。
エディはタカシの言うようにどうしようもないジャンキーだったかもしれない。
だが、死者に対する礼というものが時代や地域を超えて人間にはあるはずだった。
ウロボロスよ、覚えておくといい。
尻尾をくわえたままお前の頭をたたき潰してやる…絶対にな…。
俺はその絵を誰にも見せなかった。
タカシにエディが死んだとつたえただけだ。
俺はやつのおふくろさんがどこにいるのか知らないし、連絡先も聞いていなかった。
タカシの反応はいつもながらクールだった。
「そうか。じゃあ、もう探す必要もなくなったな」
あとはなにも聞こうとしなかった。
殺人のような重大事件では、タカシは知らなくていいことは決して聞こうとしない。
知ることはそれだけ危険を招くことだ。
S・ウルフの幹部のあいだでは、それは徹底した習慣だ。
エディの遺体は翌日の朝早く荒川河川敷で発見された。
俺はテレビのニュースでそいつをきいた。
映像は見なかった。
一番ひどい絵はすでに見ていたが、それで残りの絵が平気になるなどということはない。
『頭部はまだ発見されていませんが、遺体の様子から死後切断された模様です。また血液からは新型の薬物が検出されています。警視庁では…』
俺はエディにしてやれることが1つ思い付いた。
テレビを消して街に出ていく。
荒川河川敷にはまだ立ち入り禁止のテープが張られていたが俺は構わず中に入り、川を前にして地面に座った。
「エディ。結局お前にナンパのテクニックを教えてもらえなかったな。俺さ今トワコに惚れてるんだ。お前が聞いたらビビると思ってたのによ。」
俺は川と空の境に話しかける。
「お前、俺に格闘技を教えてくれって言ったくせに筋トレ一日で止めやがったしな…。ぼくは筋トレしても悠さんみたいに立派にはなれないよ。なんてワケわからないこと言ってな。けど、毎日毎日通りにたってガキに服を売ってたお前の方が立派だって気づいてたか?……気づいて無いよなお前がシラフの時なんかなかったし。」
次々とエディとの思い出が出てくる。これも一つの走馬灯なのかな…
「……エディこいつは俺からの餞別だ。」
俺は立ち上がり、尻のポケットからピルケースを取り出した。
来る途中、禅から譲ってもらったクスリ全種。ミドリは無いけどな。
「ほら!」
カラフルなクスリが川に落ちていく。虹色の雨だ。
「先にあの世でいい女を見繕っててくれ。俺もそのうちいくからさ…」
河川敷を出ていこうとすると見知った二人に会った。
…今日も最高にクールだねー、悠さん…
目覚めたばかりの俺の身体が震え出した。
こいつが…こいつが佐伯イッセイのユーモアだというなら、俺はやつを絶対に許さない。
エディはタカシの言うようにどうしようもないジャンキーだったかもしれない。
だが、死者に対する礼というものが時代や地域を超えて人間にはあるはずだった。
ウロボロスよ、覚えておくといい。
尻尾をくわえたままお前の頭をたたき潰してやる…絶対にな…。
俺はその絵を誰にも見せなかった。
タカシにエディが死んだとつたえただけだ。
俺はやつのおふくろさんがどこにいるのか知らないし、連絡先も聞いていなかった。
タカシの反応はいつもながらクールだった。
「そうか。じゃあ、もう探す必要もなくなったな」
あとはなにも聞こうとしなかった。
殺人のような重大事件では、タカシは知らなくていいことは決して聞こうとしない。
知ることはそれだけ危険を招くことだ。
S・ウルフの幹部のあいだでは、それは徹底した習慣だ。
エディの遺体は翌日の朝早く荒川河川敷で発見された。
俺はテレビのニュースでそいつをきいた。
映像は見なかった。
一番ひどい絵はすでに見ていたが、それで残りの絵が平気になるなどということはない。
『頭部はまだ発見されていませんが、遺体の様子から死後切断された模様です。また血液からは新型の薬物が検出されています。警視庁では…』
俺はエディにしてやれることが1つ思い付いた。
テレビを消して街に出ていく。
荒川河川敷にはまだ立ち入り禁止のテープが張られていたが俺は構わず中に入り、川を前にして地面に座った。
「エディ。結局お前にナンパのテクニックを教えてもらえなかったな。俺さ今トワコに惚れてるんだ。お前が聞いたらビビると思ってたのによ。」
俺は川と空の境に話しかける。
「お前、俺に格闘技を教えてくれって言ったくせに筋トレ一日で止めやがったしな…。ぼくは筋トレしても悠さんみたいに立派にはなれないよ。なんてワケわからないこと言ってな。けど、毎日毎日通りにたってガキに服を売ってたお前の方が立派だって気づいてたか?……気づいて無いよなお前がシラフの時なんかなかったし。」
次々とエディとの思い出が出てくる。これも一つの走馬灯なのかな…
「……エディこいつは俺からの餞別だ。」
俺は立ち上がり、尻のポケットからピルケースを取り出した。
来る途中、禅から譲ってもらったクスリ全種。ミドリは無いけどな。
「ほら!」
カラフルなクスリが川に落ちていく。虹色の雨だ。
「先にあの世でいい女を見繕っててくれ。俺もそのうちいくからさ…」
河川敷を出ていこうとすると見知った二人に会った。