ー特別編ーWORLD・THE・Link【後】
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俺は池袋駅北口のまえにあるコンビニにはいった。
店内の監視カメラの位置を確認する。
ファックスは銀行ねキャッシュディスペンサーと並んでいた。
一番カメラ映りがいい場所だ。俺はなにも買わずにその店を出た。
御厨はいった。
『だが、ゲリラレイヴの準備に忙しいときに警察で何時間も拘束されるのは痛いな。悠くん、その情報はもう少し待てないのか』
俺はウイロードにはいった。短いがトンネルなので急に携帯の雑音が増える。
「いいや、ダメだ。アンタが送るなといっても俺は匿名でこの情報を流す。こうなったら誰がウロボロスを止めてもいいじゃないか。いいか、ヘヴンだって完全に無傷というわけにはいかない。街ではすでに何人も犠牲者がでてるんだからな。」
よくきこえなかったが、ヘヴンの代表はわかったといったようだった。
おれは東口の駅前公園の並びにある別なコンビニにはいった。
蛍光灯でむやみに明るい店内でファックスを探す。
ビンゴ。
今回は監視カメラの届かない店の隅にほこりをかぶった機械が見つかった。
俺はちょっと気になっていたことを聞いてみる。
「あー…ところでさ、トワコのボーイフレンドって、なにやってる奴なんだ」
御厨は気のなさそうにいった。
『今はフリーターみたいなものじゃないかな』
とすとトワコの稼ぎで食べているヒモに近いのだろうか。
俺はウロボロスペーパーをセットし、池袋署の生活安全課の番号を押しながらいった
「ふーん、じゃあ昔はなにをしてたの」
『ああ、それなら知ってる。立木製薬の中央研究所に勤めていたらしい。なんでも腕のいい研究者だったという話だ』
番号の最後のひと桁を危うく間違えそうになった。
あわてて俺はいった。
「ほんとなのか、やつが製薬会社の研究者だったのは絶対か!」
『そうトワコからは聞いている。それがどうかしたのか、悠くん』
俺はきちんと番号を確認してから送信ボタンを押した。
力の抜けた声で御厨にいった。
「トワコに気づかれずに、岡崎ヒデキという男について調べてくれ。なんならそっちで興信所でも使ってくれるとありがたい」
わかったと御厨はいった。ファックスから無署名の髪がゆっくりと排出されてくる。
俺はそれを見つめながら、たったひとつの言葉を思い出していた。
ボーイフレンドの職業を聞いたときの彼女の返事だ。あのときトワコはいっていた。
「よく知らないけど、デザイナーみたいな仕事」
デザインするのはなにもファッションや広告や自動車ばかりじゃない。
新型の薬物は今デザイナーズドラッグとしても、開発者のブランドで人気を集めている。
俺はヒデキがデザインするものが、薬物でないことを祈った。
そうでなければ……
始まったばかりの……
この恋はまともに育ちもしないまま嵐の波にのまれることになる。
俺は足を引きずって家にもどり、部屋のなかでボッーーっとしていた。
その日の俺は世界の恋する高校生男子のなかで、一番元気のない高校生男子だった。
店内の監視カメラの位置を確認する。
ファックスは銀行ねキャッシュディスペンサーと並んでいた。
一番カメラ映りがいい場所だ。俺はなにも買わずにその店を出た。
御厨はいった。
『だが、ゲリラレイヴの準備に忙しいときに警察で何時間も拘束されるのは痛いな。悠くん、その情報はもう少し待てないのか』
俺はウイロードにはいった。短いがトンネルなので急に携帯の雑音が増える。
「いいや、ダメだ。アンタが送るなといっても俺は匿名でこの情報を流す。こうなったら誰がウロボロスを止めてもいいじゃないか。いいか、ヘヴンだって完全に無傷というわけにはいかない。街ではすでに何人も犠牲者がでてるんだからな。」
よくきこえなかったが、ヘヴンの代表はわかったといったようだった。
おれは東口の駅前公園の並びにある別なコンビニにはいった。
蛍光灯でむやみに明るい店内でファックスを探す。
ビンゴ。
今回は監視カメラの届かない店の隅にほこりをかぶった機械が見つかった。
俺はちょっと気になっていたことを聞いてみる。
「あー…ところでさ、トワコのボーイフレンドって、なにやってる奴なんだ」
御厨は気のなさそうにいった。
『今はフリーターみたいなものじゃないかな』
とすとトワコの稼ぎで食べているヒモに近いのだろうか。
俺はウロボロスペーパーをセットし、池袋署の生活安全課の番号を押しながらいった
「ふーん、じゃあ昔はなにをしてたの」
『ああ、それなら知ってる。立木製薬の中央研究所に勤めていたらしい。なんでも腕のいい研究者だったという話だ』
番号の最後のひと桁を危うく間違えそうになった。
あわてて俺はいった。
「ほんとなのか、やつが製薬会社の研究者だったのは絶対か!」
『そうトワコからは聞いている。それがどうかしたのか、悠くん』
俺はきちんと番号を確認してから送信ボタンを押した。
力の抜けた声で御厨にいった。
「トワコに気づかれずに、岡崎ヒデキという男について調べてくれ。なんならそっちで興信所でも使ってくれるとありがたい」
わかったと御厨はいった。ファックスから無署名の髪がゆっくりと排出されてくる。
俺はそれを見つめながら、たったひとつの言葉を思い出していた。
ボーイフレンドの職業を聞いたときの彼女の返事だ。あのときトワコはいっていた。
「よく知らないけど、デザイナーみたいな仕事」
デザインするのはなにもファッションや広告や自動車ばかりじゃない。
新型の薬物は今デザイナーズドラッグとしても、開発者のブランドで人気を集めている。
俺はヒデキがデザインするものが、薬物でないことを祈った。
そうでなければ……
始まったばかりの……
この恋はまともに育ちもしないまま嵐の波にのまれることになる。
俺は足を引きずって家にもどり、部屋のなかでボッーーっとしていた。
その日の俺は世界の恋する高校生男子のなかで、一番元気のない高校生男子だった。