ー特別編ーWORLD・THE・Link【後】
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俺はエディの寝室のテレビをリモコンでつけた。
タカシのいうとおりだった。
通り魔は普通の街にも飛び火していた。
新宿と浅草の繁華街と用賀と方南町の住宅街。
犯人は三十代がひとり、二十代がふたり、最年少は用賀の私立中学二年生だった。
ただミドリはエンジェルダストのように異常な筋力まで発揮させるようなことはないようだった。
幻覚作用が強いのも犯行を軽くとどまらせているようだ。
今回の通り魔では死者はまだでていない。
だがテレビっは専門家の話として、このまま新型薬物の乱用が広まれば、犠牲者がでるのも時間の問題だとしていた。
あたりまえの話だ。
人間には急所がある。
たとえタカシや俺でも誰かが振り回した刃物がそこにあたれば、通り魔が小学生だろうと運の悪いやつは即死するだろう。
俺はエディの部屋をでると、あわててタクシーに飛び乗った。
タクシー代がもったいないなどとケチなことはいってられない。
誰かの命がかかっているかもしれないのだ。
俺は自宅を運転手にいって、バックレストに背中をあずけた。
焦るな、焦らなきゃならないときほど、クールになるんだ。
俺は窓の外を流れる池袋本町の街並みをうわの空でみつめていた。
自分の部屋に戻ってから、俺は匿名のペーパーをつくった。
俺の知っている限りの佐伯イッセイ情報を書き込んでいく。
かつてのヘヴンのメンバーだったこと、路線の対立でオーガナイザーを抜けて、以降はスネークバイトの売人組織を立ち上げたこと。
二年間静かに売りを続けていたが、この夏急に拡販路線に走ったこと。
しかも新規にネットで売人までスカウトしていること。
流通量は跳ね上がり、ミドリのヘビはレイヴ会場から街に溢れ出している。
A4のコピー用紙一枚にウロボロスの情報をまとめ、それをもって再び池袋の街に出ていく。
俺はウイロードを歩きながら携帯の短縮を押す。
相手はいつもソフトドラッグでラリってるヘヴンの代表だ。
だがそのときの御厨は意外としっかりした声だった。
『御厨です』
「俺、悠。アンタも通り魔事件の情報を見たのか。」
御厨は口のなかで、ああといった。
俺はキッパリという。
「これからイッセイの情報を警察に流す。ヘヴンの名前もでてくるから、アンタたちにもちょっと迷惑がかかるかもしれない」
『それは困ったな』
御厨はちょっとひるんだようだった。
俺はかまわずに続けた。
「今は一刻も早くイッセイを止めるのが先だ。アンタは幕張の事件のあとで地元のサツに呼ばれて、ウロボロスの話をしたのか」
『いいや、ぼくは聞かれていないことは話していない』
御厨は当然のようにいった
「だとすると、多分警察はまだイッセイにもウロボロスにも勘づいていないだろう。あいつらにもチャンスをやったほうがいい。向こうはとんでもない組織力をもってるから、俺たちがレイヴをやるより早くイッセイを見つけ出すかもしれない。」
タカシのいうとおりだった。
通り魔は普通の街にも飛び火していた。
新宿と浅草の繁華街と用賀と方南町の住宅街。
犯人は三十代がひとり、二十代がふたり、最年少は用賀の私立中学二年生だった。
ただミドリはエンジェルダストのように異常な筋力まで発揮させるようなことはないようだった。
幻覚作用が強いのも犯行を軽くとどまらせているようだ。
今回の通り魔では死者はまだでていない。
だがテレビっは専門家の話として、このまま新型薬物の乱用が広まれば、犠牲者がでるのも時間の問題だとしていた。
あたりまえの話だ。
人間には急所がある。
たとえタカシや俺でも誰かが振り回した刃物がそこにあたれば、通り魔が小学生だろうと運の悪いやつは即死するだろう。
俺はエディの部屋をでると、あわててタクシーに飛び乗った。
タクシー代がもったいないなどとケチなことはいってられない。
誰かの命がかかっているかもしれないのだ。
俺は自宅を運転手にいって、バックレストに背中をあずけた。
焦るな、焦らなきゃならないときほど、クールになるんだ。
俺は窓の外を流れる池袋本町の街並みをうわの空でみつめていた。
自分の部屋に戻ってから、俺は匿名のペーパーをつくった。
俺の知っている限りの佐伯イッセイ情報を書き込んでいく。
かつてのヘヴンのメンバーだったこと、路線の対立でオーガナイザーを抜けて、以降はスネークバイトの売人組織を立ち上げたこと。
二年間静かに売りを続けていたが、この夏急に拡販路線に走ったこと。
しかも新規にネットで売人までスカウトしていること。
流通量は跳ね上がり、ミドリのヘビはレイヴ会場から街に溢れ出している。
A4のコピー用紙一枚にウロボロスの情報をまとめ、それをもって再び池袋の街に出ていく。
俺はウイロードを歩きながら携帯の短縮を押す。
相手はいつもソフトドラッグでラリってるヘヴンの代表だ。
だがそのときの御厨は意外としっかりした声だった。
『御厨です』
「俺、悠。アンタも通り魔事件の情報を見たのか。」
御厨は口のなかで、ああといった。
俺はキッパリという。
「これからイッセイの情報を警察に流す。ヘヴンの名前もでてくるから、アンタたちにもちょっと迷惑がかかるかもしれない」
『それは困ったな』
御厨はちょっとひるんだようだった。
俺はかまわずに続けた。
「今は一刻も早くイッセイを止めるのが先だ。アンタは幕張の事件のあとで地元のサツに呼ばれて、ウロボロスの話をしたのか」
『いいや、ぼくは聞かれていないことは話していない』
御厨は当然のようにいった
「だとすると、多分警察はまだイッセイにもウロボロスにも勘づいていないだろう。あいつらにもチャンスをやったほうがいい。向こうはとんでもない組織力をもってるから、俺たちがレイヴをやるより早くイッセイを見つけ出すかもしれない。」