ー特別編ーWORLD・THE・Link【前】
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「思い切りでかく書いていいからさ」
トワコはなれてるようだった。
銀のマーカーで背中に漢字で永遠子と書き、あの数字をいれた。
いいなあと同時に声がして残りの五人も手のひらや腹をさしだす。
俺は肩をすくめてトワコにいった。
「みんなにサインしてやれば。そのあいだに俺が話を聞いておくから」
トワコはうなずいて病室で即席のサイン会を始めた。俺はおでこに永遠なんて言葉を書いた人間を初めて見たが、案外悪くなかった。
そのうち秋葉原ではやるかもしれない。ハルヒLOVEとか長門COOLとかな。
最初のTシャツ男にいう。
「やっぱりアンタも、ウロボロスからミドリを買ったのか」
「そうだよ。一粒一万だった。前回のレイヴのときより高いじゃないかと文句をいったら、今度のは凄く強力になった新型だっていうから、それならいいかなって」
やつの顔になにかを思い出す表情が浮かんだ。
「のんでしばらくはすごくよかった。トワコの声に包まれて、自分が光の三原色になった気がした。ディスプレイのなかに飛び込んだみたいなんだ。オウム貝になり、トンボになり、銀河やシャボン玉に変身したりね。だけど、明け方になって別れたガールフレンドのことを考えたらいきなり、ものすごいダウンウエーブがやってきて、あとは垂直降下。」
やつは前髪をあげて見せる。でかい絆創膏が貼られていた。
中央に血がにじんでいる。
「おれはよく覚えてないんだけど、なにか叫びながら床に頭をぶつけてたらしい。それできがついたらこの病院にいたんだ」
そうかといった。ほかに返事のしよえがない。
「やっぱり新型のほうが飛びはいいのか」
やつはうなずいた。
「そりゃもう、プロペラ機とロケットくらい違う」
「どうすればスネークバイトって手に入るんだ。」
やつは困った顔をする。
「そいつが問題なんだ。ネットではめったにほんものがでてこないし、結局ヘヴンのオーガナイズするレイヴにいくのが一番の近道なんだ。まあ、クスリすきの奴はクスリ好きがわかるから、レイヴで会ったどこかのジャンキーに今日は緑のヘビ見てない?なんてきいてさ。それで口コミで会場に紛れ込んだウロボロスを探すんだな」
サインを終えて戻ってきたトワコにうなずいて、おれはやつにいった。
「それって手の甲に緑のヘビの輪がある売人だよな。」
やつはサイケTシャツの胸を伸ばしていう。
「トワコさん、ここにもサインちょうだい。でもさ、六本木や渋谷の女の子のあいだで、あの緑のタトゥーがはやってるから、それだけじゃんないかもよ。グリーンって刺青ではすごく難しい色なんだけどなあ」
おれはサインするトワコの横で立ち上がり、最後にきいてみた。
「最低のバッドトリップをくらっても、まだスネークバイトをくうのかい」
サイケTシャツはいじわるな猫のように笑ってみせる。
「もちろん。今すぐでもオーケーだ。ここなら医療施設も完備してるから、どこまで飛べるか試してみたい。あんたスネークバイトもってるの」
俺は首を横に振った。
なにもいうことはなかった。
やつは高い金を払って新型薬物の人体実験に応募したのだ。
おれにはそれをとめる力はないし、理由もないように思えた。
俺はつぎのジャンキーに話を聞くため白いベッドをはなれた。
トワコはなれてるようだった。
銀のマーカーで背中に漢字で永遠子と書き、あの数字をいれた。
いいなあと同時に声がして残りの五人も手のひらや腹をさしだす。
俺は肩をすくめてトワコにいった。
「みんなにサインしてやれば。そのあいだに俺が話を聞いておくから」
トワコはうなずいて病室で即席のサイン会を始めた。俺はおでこに永遠なんて言葉を書いた人間を初めて見たが、案外悪くなかった。
そのうち秋葉原ではやるかもしれない。ハルヒLOVEとか長門COOLとかな。
最初のTシャツ男にいう。
「やっぱりアンタも、ウロボロスからミドリを買ったのか」
「そうだよ。一粒一万だった。前回のレイヴのときより高いじゃないかと文句をいったら、今度のは凄く強力になった新型だっていうから、それならいいかなって」
やつの顔になにかを思い出す表情が浮かんだ。
「のんでしばらくはすごくよかった。トワコの声に包まれて、自分が光の三原色になった気がした。ディスプレイのなかに飛び込んだみたいなんだ。オウム貝になり、トンボになり、銀河やシャボン玉に変身したりね。だけど、明け方になって別れたガールフレンドのことを考えたらいきなり、ものすごいダウンウエーブがやってきて、あとは垂直降下。」
やつは前髪をあげて見せる。でかい絆創膏が貼られていた。
中央に血がにじんでいる。
「おれはよく覚えてないんだけど、なにか叫びながら床に頭をぶつけてたらしい。それできがついたらこの病院にいたんだ」
そうかといった。ほかに返事のしよえがない。
「やっぱり新型のほうが飛びはいいのか」
やつはうなずいた。
「そりゃもう、プロペラ機とロケットくらい違う」
「どうすればスネークバイトって手に入るんだ。」
やつは困った顔をする。
「そいつが問題なんだ。ネットではめったにほんものがでてこないし、結局ヘヴンのオーガナイズするレイヴにいくのが一番の近道なんだ。まあ、クスリすきの奴はクスリ好きがわかるから、レイヴで会ったどこかのジャンキーに今日は緑のヘビ見てない?なんてきいてさ。それで口コミで会場に紛れ込んだウロボロスを探すんだな」
サインを終えて戻ってきたトワコにうなずいて、おれはやつにいった。
「それって手の甲に緑のヘビの輪がある売人だよな。」
やつはサイケTシャツの胸を伸ばしていう。
「トワコさん、ここにもサインちょうだい。でもさ、六本木や渋谷の女の子のあいだで、あの緑のタトゥーがはやってるから、それだけじゃんないかもよ。グリーンって刺青ではすごく難しい色なんだけどなあ」
おれはサインするトワコの横で立ち上がり、最後にきいてみた。
「最低のバッドトリップをくらっても、まだスネークバイトをくうのかい」
サイケTシャツはいじわるな猫のように笑ってみせる。
「もちろん。今すぐでもオーケーだ。ここなら医療施設も完備してるから、どこまで飛べるか試してみたい。あんたスネークバイトもってるの」
俺は首を横に振った。
なにもいうことはなかった。
やつは高い金を払って新型薬物の人体実験に応募したのだ。
おれにはそれをとめる力はないし、理由もないように思えた。
俺はつぎのジャンキーに話を聞くため白いベッドをはなれた。