ー特別編ーWORLD・THE・Link【前】
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トワコは言った。
「病室には入れないけど、見に行ってみる?」
俺はうなづいた。
「スネークバイトにはへヴンは全く関わってないんだろ。」
サングラスのしたでトワコがじっと俺をみているのがわかった。
「心配ないよ。ただこいいう不祥事が起きると、代理店の連中は引くかもね」
振り向いてエレベーターにむかうトワコの背中にいう。
「余計なお世話かもしれないけど、そんなに歩いて足の方は大丈夫なのか」
一時間のライヴのあいだトワコは一度も休まずにステージの隅々まで歩き回り、ときにはスキップしてうたい続けていた。
こちらも見ずにどんどん歩いていく。
「平気、鍛えてるから。」
へたすると俺よりも早足のトワコのあとを追って、混雑する総合病院の奥にはいっていった。
エレベーターの扉は四階にある内科病室で開いた。
とたんに消毒液くさい病院のにおいがした。
ジンベエを着てベンチでタバコを吸っている入院患者を横目に、おれたちは明るい日差しのはいる廊下を歩いていった。
目的の病室はナースステーションのまえにあるふた部屋だった。
開けっ放したままの戸口をのぞいてトワコはいう。
「症状の重い三人は集中治療室にはいってる。ここにいるのはみんな元気なようだけど」
病室のなかで誰かが最高だと叫んでいた。
あまりにタイミングがよくて、おれたちは笑ってしまった。
「御厨さんみたいだな。あの人あんたのライヴのあいだずっと最高だって叫んでた。俺もそう思ったけどさ」
トワコはまんざらでもなさそうにうなずいてみせる。
室内からでてきた看護婦がおれたちをチラリと見てとおりすぎた。
あたりを観察したが、警官の姿は見えなかった。
おれはいった。
「いってみよう。」
トワコは立ち入り禁止の札を視線でさす。
おれは首を横に振った。
「何か言われたら、レイヴで一緒だった友人だとでもいえばいい。今のところサツはいないし、大丈夫だろう。アンタもきてくれ。」
おれが先に病室にはいるとトワコがついてきた。
八人部屋に等間隔でおかれた白いパイプベッドは六人の緊急入院患者で埋まっていた。
といっても病状はひどく軽いようだ。
左手に点滴を受けながら、おしゃべりしたり、ヘッドフォンでCDを聞いたりしている。
俺が室内にはいってもなんの反応もなかったやつらが、トワコを見ると騒ぎだした。
ベッドに半身を起こしたサイケデリック柄のTシャツの男に近づいた。
「俺たちはヘヴンのスタッフなんだ。スネークバイトについて話を聞きたい。サツとはなんの関係もないから、ちょっとだけ時間をくれないか」
サイケTシャツは気軽にうなずく。
「いいよ。話しはするから、あとでトワコのサインをくれよ。誰かペンを持ってないかな」
となりのベッドで寝ていたやつが太い油性のマーカーを取り出した。
色はシルバー。
サイケTシャツは受けとるとシャツの背中をめくった。
「病室には入れないけど、見に行ってみる?」
俺はうなづいた。
「スネークバイトにはへヴンは全く関わってないんだろ。」
サングラスのしたでトワコがじっと俺をみているのがわかった。
「心配ないよ。ただこいいう不祥事が起きると、代理店の連中は引くかもね」
振り向いてエレベーターにむかうトワコの背中にいう。
「余計なお世話かもしれないけど、そんなに歩いて足の方は大丈夫なのか」
一時間のライヴのあいだトワコは一度も休まずにステージの隅々まで歩き回り、ときにはスキップしてうたい続けていた。
こちらも見ずにどんどん歩いていく。
「平気、鍛えてるから。」
へたすると俺よりも早足のトワコのあとを追って、混雑する総合病院の奥にはいっていった。
エレベーターの扉は四階にある内科病室で開いた。
とたんに消毒液くさい病院のにおいがした。
ジンベエを着てベンチでタバコを吸っている入院患者を横目に、おれたちは明るい日差しのはいる廊下を歩いていった。
目的の病室はナースステーションのまえにあるふた部屋だった。
開けっ放したままの戸口をのぞいてトワコはいう。
「症状の重い三人は集中治療室にはいってる。ここにいるのはみんな元気なようだけど」
病室のなかで誰かが最高だと叫んでいた。
あまりにタイミングがよくて、おれたちは笑ってしまった。
「御厨さんみたいだな。あの人あんたのライヴのあいだずっと最高だって叫んでた。俺もそう思ったけどさ」
トワコはまんざらでもなさそうにうなずいてみせる。
室内からでてきた看護婦がおれたちをチラリと見てとおりすぎた。
あたりを観察したが、警官の姿は見えなかった。
おれはいった。
「いってみよう。」
トワコは立ち入り禁止の札を視線でさす。
おれは首を横に振った。
「何か言われたら、レイヴで一緒だった友人だとでもいえばいい。今のところサツはいないし、大丈夫だろう。アンタもきてくれ。」
おれが先に病室にはいるとトワコがついてきた。
八人部屋に等間隔でおかれた白いパイプベッドは六人の緊急入院患者で埋まっていた。
といっても病状はひどく軽いようだ。
左手に点滴を受けながら、おしゃべりしたり、ヘッドフォンでCDを聞いたりしている。
俺が室内にはいってもなんの反応もなかったやつらが、トワコを見ると騒ぎだした。
ベッドに半身を起こしたサイケデリック柄のTシャツの男に近づいた。
「俺たちはヘヴンのスタッフなんだ。スネークバイトについて話を聞きたい。サツとはなんの関係もないから、ちょっとだけ時間をくれないか」
サイケTシャツは気軽にうなずく。
「いいよ。話しはするから、あとでトワコのサインをくれよ。誰かペンを持ってないかな」
となりのベッドで寝ていたやつが太い油性のマーカーを取り出した。
色はシルバー。
サイケTシャツは受けとるとシャツの背中をめくった。