ー特別編ーWORLD・THE・Link【前】
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「トワコのライヴも見たし、かわいい女の子にも会えた、それに悠さんがいないあいだに、いいクスリも手に入ったよ。今回のレイヴは最近じゃ一番あたりだったけどな。」
俺はぼんやりしていたのだろう。
あまりに強烈なPAの音圧で聴覚が鈍くなっていたのかもしれない。
エディの…言葉をあっさりきき流してしまった。
あとになって何度…何度そのときのやつの姿を思い出したことか。
夏の光のなか輝くように白いベースボールシャツ。
最高にクールだねー、悠さん。
エディの笑顔は二度と池袋には戻らない。
自動改札に向かう途中で俺の携帯が鳴った。
留守電に切り替えておけば良かったと後悔しながら耳にあてる。
しゃがれた女の声がした。
『悠くん、私。トワコ、これからすぐに会えないかな。』
機械に切符をいれる。
吸い込まれるように消えて改札の向こうにワープするチケット。
俺は目を落としたままいった。
「疲れてる。これから学校だし、話なら今夜にでもまた電話くれないか」
トワコは引かなかった。
大きく息を吸っていう。
『疲れてるのはこっちも同じ。でめ、新聞記事になるまえに現場をみておいて』
新聞記事?
俺にはトワコがなにをいっているのか、ぜんぜんわからなかった。
「どういう意味だ」
『ヘビが人を噛んだ。私は今、幕張中央病院にいる。明け方に救急車で十二人が運び込まれて、三人が意識不明の重体になってるの。ヘヴンのスタッフはパニック状態だわ。ソウメイさんは警察に事情を説明しにいってるし。悠君、すぐに来れる?』
わかったと言って通話を切った。
俺はすぐに別のやつに電話をかけた。
相手は岡崎亮だ。
『もしもし、どうした悠もう昼前だぞ』
「亮、俺は今日学校に来てるよな。」
『は?』
「さっきも廊下であったよな。」
『あ…あー。そうだな学校には来てるな。教室には顔を出してない。これでいいか?』
付き合いの長い亮は飲み込みもも早い。
俺は愛してるといって電話を終えた。
エディはおかしな顔をしている。
「この切符どうすんの」
俺は駅前の広場に戻りながらいった。
「取っといてくれ。俺は急用ができたから、ちょっといってくる」
ぼんやりとした笑顔を崩さないエディを改札のむこうにのこして、おれはタクシー乗り場に駆けた。
中央病院は丘の上にある美術館か音楽ホールのような建物だった。
車寄せのあたりにはカメラやビデオを持ったマスコミの男たちがうろうろしていた。
何でもいいから素材がほしいのだろう。
俺がタクシーをおりるところまで撮影している。
二重になった自動ドアのエントランスを抜けるとガラス天井のホールだった。
白いベンチが受けを半円に取り巻いている。
その端で女が一人立ち上がった。
深くかぶったキャスケットに涙型のサングラス、しっかりと歩く足元には金属の光。
今回は残念だが恥骨の上の数字は見えない。
俺はぼんやりしていたのだろう。
あまりに強烈なPAの音圧で聴覚が鈍くなっていたのかもしれない。
エディの…言葉をあっさりきき流してしまった。
あとになって何度…何度そのときのやつの姿を思い出したことか。
夏の光のなか輝くように白いベースボールシャツ。
最高にクールだねー、悠さん。
エディの笑顔は二度と池袋には戻らない。
自動改札に向かう途中で俺の携帯が鳴った。
留守電に切り替えておけば良かったと後悔しながら耳にあてる。
しゃがれた女の声がした。
『悠くん、私。トワコ、これからすぐに会えないかな。』
機械に切符をいれる。
吸い込まれるように消えて改札の向こうにワープするチケット。
俺は目を落としたままいった。
「疲れてる。これから学校だし、話なら今夜にでもまた電話くれないか」
トワコは引かなかった。
大きく息を吸っていう。
『疲れてるのはこっちも同じ。でめ、新聞記事になるまえに現場をみておいて』
新聞記事?
俺にはトワコがなにをいっているのか、ぜんぜんわからなかった。
「どういう意味だ」
『ヘビが人を噛んだ。私は今、幕張中央病院にいる。明け方に救急車で十二人が運び込まれて、三人が意識不明の重体になってるの。ヘヴンのスタッフはパニック状態だわ。ソウメイさんは警察に事情を説明しにいってるし。悠君、すぐに来れる?』
わかったと言って通話を切った。
俺はすぐに別のやつに電話をかけた。
相手は岡崎亮だ。
『もしもし、どうした悠もう昼前だぞ』
「亮、俺は今日学校に来てるよな。」
『は?』
「さっきも廊下であったよな。」
『あ…あー。そうだな学校には来てるな。教室には顔を出してない。これでいいか?』
付き合いの長い亮は飲み込みもも早い。
俺は愛してるといって電話を終えた。
エディはおかしな顔をしている。
「この切符どうすんの」
俺は駅前の広場に戻りながらいった。
「取っといてくれ。俺は急用ができたから、ちょっといってくる」
ぼんやりとした笑顔を崩さないエディを改札のむこうにのこして、おれはタクシー乗り場に駆けた。
中央病院は丘の上にある美術館か音楽ホールのような建物だった。
車寄せのあたりにはカメラやビデオを持ったマスコミの男たちがうろうろしていた。
何でもいいから素材がほしいのだろう。
俺がタクシーをおりるところまで撮影している。
二重になった自動ドアのエントランスを抜けるとガラス天井のホールだった。
白いベンチが受けを半円に取り巻いている。
その端で女が一人立ち上がった。
深くかぶったキャスケットに涙型のサングラス、しっかりと歩く足元には金属の光。
今回は残念だが恥骨の上の数字は見えない。